遊戯の代償−能理子の受難−(サンプル)

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1 研修期間

「…あっ、あっ…先生ッ…もう許してぇ…」
 さっきからずっと、泣き声を上げ続けていた。
「まだまだ…この程度では許さんぞ…ふふ」
 私の太腿の間から顔を上げて、金田さんは卑猥な眼で私を見る。楽しくてならないというその表情に、私はゾクリとする。彼を「先生」と呼ぶのは、教師と生徒という関係を設定してお芝居をしているからだ。
 L市の歓楽街にあるSM専用ホテル。私は市内の某女子高の制服に身を包み、開脚台に縛りつけられて、身体を弄ばれていた。両手は後ろ手に縛られ、普段は膨らみの目立たない乳房を縄で上下からぐっとくびり出され−−足首と膝は開脚台のベルトに固定されて、左右の太腿は 100 度ほどの無残な角度に開かされている。
 優しい金田さんは、私の腕が痺れないようにと背中にクッションをあてがってくれた。おかげで、もう 30 分もこの姿勢のまま、私は全身を責められ続けているのだ。苦しみを緩められるでもなく、引導を渡されるでもなく、官能の高みに引き上げられたまま−−
 純白のブラウスは汗にぐっしょり濡れて透き通り、肌の輪郭が見えている。
「今日はこいつを試してみような…」
 そう言って、金田さんはある薬剤の入ったチューブを取る。
「…そっ…それはいやっ…」
 それは、山芋のエキスを仕込んだクリーム。通称「ずいきクリーム」といって、粘膜に作用して強烈な痒みと性感をもたらす。
「ほう、これを知ってるのか。おませな高校生だな」
「…やめてっ…お願い、それだけは…」
「ずいきの味を知ってるようなませた娘には、お仕置きが必要だ。覚悟するんだな」
 金田さんの手にクリームがにゅるにゅる…と絞り出される。それが私の最も敏感な部分に塗られていく。金田さんの指が秘裂の肉壁を器用にくつろげ、その襞のひとつひとつにクリームを塗り込めていく。
「…あっ…ああっ!…」
 すぐに堪え難い痒みが襲ってきた。クリームの成分が神経の先端をチクチクと刺すように苛んでくる。
「ほう…もう効いてきたのか…可哀想に」
 ずいきを使われるのは初めてで、金田さんのリクエストに応えてのもの。
「…かっ…かゆいッ!…ううっ…」
「我慢するんだぞ」
 開脚固定されてから、ずっとクンニリングスをされていた。おかげですっかり勃起していた私のクリトリス。金田さんの次の狙いはそこだった。指が包皮をぐっと剥き、根本を軽くつまむようにして、クリームが塗り込められる。
「…あっ、だめッ!…そっ、そこはだめッ!…」
「そう言いながら、期待してるだろ」
「…あ、うっ…」
 やがて激しい感覚がやってきた。
「…ひいぃーッ…」
 ものすごい痒み。ベルトを引きちぎらんばかりに脚をがくがくと動かし、私は悶え苦しむ。
 正直、これほどまでに辛いとは想像していなかった。ママにも、初めは少しだけにしてもらうのよ、と忠告されたっけ−−
「…ああ、あッ!…だめっ!…もうだめッ!…」
 このままでは、気が変になってしまう。せめて太腿をよじり合わせる動作ができれば少しは楽になるのかも知れないが、100 度に開脚固定されていてはそれも無理。
「苦しいのか…なら、とどめを刺してやろうか?」
 私が本気で苦しむのを見て取った金田さんがバイブを手にした。ブーンという電動音が私を追いつめる。
「いやらしい液体がしたたり落ちてるぞ」
「…はっ…早く…」
「おねだりするんだよ」
「…せ、先生…みなみに…お仕置きしてください…」
「どうしてほしいんだ」
「…もう、もうじらさないでッ!…バイブで犯してくださいっ!…は、早くっ!…」
 私が堪えきれずに泣き出したので、意地悪な金田さんも折れた。バイブが近づいてきて−−
「…ああ、あッ!…」
 挿入されたとたん、達した。堰が切れたように、愛液がしぶいた。
「もういったのか?…」
 バイブの抽送が始まる。猛烈な痒みは治まらないが、バイブが荒っぽくそこを抉るたび、気の遠くなるような快楽が走る。緩急をつけたバイブの動きに私の官能は翻弄されて、たちまち次の絶頂がやってくる。
「…ひい、イッ!…いっ…」
「またいくのか?いくときはちゃんとそう言うんだぞ」
「…い、いくっ…いきますっ!…ああっ!…」
 その瞬間、
 びゅうっ!…
 液体がほとびり出た。オシッコとは違う感覚だった。
「おお…みなみちゃん、潮を吹いたぜ」
「…い、今のが?…」
「初めてか?」
 激しく喘ぎながら、こっくりとうなずく。噂には聞いていたけれど、自分にそんな芸当ができるとは思わなかった。
「初めてにしては、盛大に噴き上げたもんだ。素質があるんだな」
「…先生が、開発したんですよ…」
「ふふふ…これから、ホームページにも書けるな。潮を吹いたことがあるって」
 バイブの抽送は続く。もともと、一度いくと一層感じやすくなり、あっけなくまた昇り詰める私だ。ずいきで高められた性感は、一度や二度の絶頂では治まらない。それを承知しているらしい金田さんは、容赦なく私を責める。動きが激しくなる。
「…ああっ!…ま、またいっちゃうッ…いくッ!…」
「ふふふ…何度でもいくんだぞ…ほらほら、搾り取ってやろうな…」
 びゅうっ!…びゅうっ!…
 さっきよりも盛大に潮を吹いて、私は昇り詰める−−
 そこで私の携帯が鳴った。プレイ終了15分前を知らせるコールだった。
「ああ、どうも…あと 60 分延長、いいですか?…ええ、いまノッてきてるんで…」

「なんだか使い果たしたような顔ねえ。大丈夫なの?」
 オフィスに戻ると、ママのつばささんが出迎えてくれた。
「いっぱい、いっちゃった…」
「金田さん、上手だからね」
「クリーム、凄かったです。まだ効いてるみたい」
「あれは金田さんだからOKしたのよ。下手な人が使うと酷いことになっちゃうからね」
 私は国立L大の経済学部に通いながら、週末を中心にSMクラブ「翼」で働いている。源氏名は「みなみ」。
 中2のときに両親が離婚して、ひとり娘の私は母に引き取られた。ちょうど大学に受かったころに母の再婚が決まり、それを機に独り暮らしをすることにしたのだった。アルバイトは生活のためにもともと必要だったのだが、実父から約束されていた学費も、昨今の不景気で怪しくなってきていた。それで、このバイトを始めた。
 SMクラブを選んだのは、高給が見込めたのと、もともとMの自覚があったから。セックスは高2のときに初経験したが、SMの経験はおろか、縛られたこともなかった。ついこの間まで高校生だったのだから、ないのが普通だろうけれど…。それで、未経験者歓迎というこのクラブをネットで探し、門を叩いた。もともとルックスには自信があって、面接のその場で即採用となった。初めはママが縛りからひととおり試してくれた。
 つばさママはまだ 28 歳の、すごい美人。詳しくは知らないけれど、裕福なオーナーの奴隷になった見返りにこのクラブを任されているらしい。ママもまだもちろん現役で、昔はM女で始めたが、今はもっぱら女王様だ。ソフトからハードまでママのお客さんは幅広い。ママのほか、女王様が 4 人と、私を含めてM女が 5 人。M女の中では私が最年少、童顔なせいもあって女子高生に化けることが多い。
 SMプレイにはシチュエーションがあったほうが楽しいというお客さんが多いので、いろいろなコスチュームが用意されている。市内各高校の制服はもちろん、ナース、女医、婦警、OL、CA、和洋の喪服まである。プレイに使うロープなどの小道具は、自分でまず基本のアイテムを一括して購入、徐々に増やしていくしくみだ。お客さんからプレゼントされたりもする。それらをバッグに詰めて“現場”に持って行くのだ。全部自前だから、安心して使える。
 さっきまで一緒だった金田さんは、このクラブができたころからの優良顧客。初めはM女だったママにぞっこんだったそうだで、今でもママに会いたくなると自分がMになってママに調教されている。初めはピンと来なかったが、ふだんはSでもときどきMに回りたくなる人というのは結構いるらしい。
 私が“デビュー”する前、研修を兼ねた最初のお客さんになってくれたのが金田さんだった。ママに信頼されているからだが、素人だった私にも上手だということがわかった。SMクラブってこんなにいいところだったんだ…と身体の芯から思わされてしまった。金田さんも私を気に入ってくれて、この 1 か月にもう 3 回も指名してくれている。
 もちろんサービスするのはこちらなのだが、相手がれっきとしたS男性であるかぎり、M女は身を任せていればいい時間が長い。おかげで、いろんな人に開発されて、まだ入店して 1 か月だというのに、私は性的にどんどん貪欲になってきている。
 派遣されていくホテルではお客さんと二人きりになる。初めは少し怖かったし、本番行為とか、その他怖いことも要求されるのではないかと心配だった。だがS男性たちは至って紳士で、きちんとルールを守ってくれる。この 1 か月は研修期間ということで、ママが完全に信頼している人にしかついていないということもあったけれど。
 「翼」は会員制で、身元もきっちり調べられている。だから、ルール違反をすると即、資格取り上げだし、訴訟ざたにもなるそうだ。ママのパートナーでもあるオーナーは弁護士をしていて、その方面はきちんとしている。だから、たまに乱暴な人に当たることもあるらしいのだが、普通はM女として楽しませてもらえる。しかも並のバイトでは手に入らない高給が入るのだ。
「こんなに気持ちよくしてもらって、その上お金をもらっていいものかって思うんですけど…」
 ひととおり楽しんでもらったあとで「ご奉仕」をしながら、そんなことを金田さんに訊いてみたことがある。私は一度いくたびに際限なく高まっていく気がするのに、男性はたいてい一度で気が済んでしまうのがいまだに不思議でならない。
 そのとき金田さんは、
「こっちだって願望を満たすためなんだし、君みたいな可愛い子を縛って好きにできる機会なんて、普通はない。安いもんだよ」
 そして、つばさママと同じことを言った。
「それに、Mっ子の快楽の手助けをしたいってのがS男の本質だろうな。M女の快楽が、たぶん自分の快楽なんだよなぁ」
 やがて私の口の中で、金田さんの欲情が爆ぜる−−

 −−そんなことを思い出しながら、ママと並んでPCに向かっていた。入店して 1 か月経ったので、プロフィールを更新するのだ。入力するのはママ。私は質問に答えながら、横で見ている。

 M女 みなみ
■年齢: 18 歳 職業:学生 身長 157cm 体重 42kg B82(B)-W58-H83 靴 23.0cm
■ママより:スタイル抜群で、ショートヘアの似合う美人です。「SMというものにずっと興味があって…」と、面接に来たその日からやる気まんまん。エッチなことをされるのが大好きなようです。ついこの間まで高校生だったこともあって、女子高生に扮してのプレイがぴったり。男性経験はほとんどないそうですが、天性のものなのか、感度は抜群。丁寧にいじめてあげてくださいね。
■本人より:どうかどうか、お手柔らかにお願いしますっ ><;

 写真では、今日も使った市内の某女子高の制服を着ている。顔には目隠し。私を知る人なら私だとわかってしまうのでは?…と心配しなくもないが、目なり口なりを隠すと本人が思う以上に印象が変わるらしい。L市だけで人口 200 万、周辺も含めると人口 400 万の大都市圏だから、18 歳で私みたいな感じの女の子はいくらでもいる。だから、素性がばれる心配はほとんどない。
「誕生日、まだだったわよね」
「はい。しばらく 18 歳でいいです」
「若いわよねぇ」
 9 月に入ったところだった。私の誕生日は 1 月。もうしばらくは 18 歳でいられる。
「サイズに変わりない?」
「あ、ウェスト、締まりました。57 cm に…体重は変わらないですけど」
 受け身でいられるとはいえ、S男性の欲望をぶつけられるM女の仕事は体力的にはハードだ。敏感な全身をいじりまわされれば汗びっしょりになるし、お客の口や手、そしてバイブで何度もいかされれば消耗もする。浣腸が好きな人もいるし…。平均すると週に 3 〜 4 回はプレイしているから、痩せるのも当然といえた。もともと高校時代まではバドミントン部にいて、身体はそれなりに引き締まっていたはずだが、受験前の半年で緩んでいたのは確か。身体が絞られたのは嬉しいことだった。
「あと、バストが 1 cm でも増えるといいんですけどね…」
「あら、いいのよ。みなみちゃんを指名してくるお客さんはみんな貧乳が好きなんだから」
 貧乳だけれど、スタイルには自信がある。身長のわりに脚が長いので、157 cm だけれど160 cm くらいに見えるようだ。
 その脚は、とても敏感な性感帯。太腿の内側はもちろん、外側も、膝も、ふくらはぎもすごく感じる。金田さんは全身を舐めるのが流儀、というか好きな人で、脚もたっぷり時間をかけて味わってくれる。足指の間など、最初はくすぐったくてのたうちまわっていたのだが、2度目から感じるようになった。どころか、そこもまた重要な性感のツボであるのを思い知らされた。
 我が身のことながら、女体は奥が深いというか−−
「ここなんだけど、これでいいかしらね」
 研修期間中ということで<可能なプレイ>の欄が未公開になっていた。

■可能なプレイ( 9 月 1 日現在)
◎大好き ○好き △お望みなら ×練習中 NG絶対だめ
【基本料金内】
縛り・拘束… 吊し◎ 後ろ手◎ 開脚固定◎ 目隠し△ 猿轡◎ 首輪△
痛い/熱い系… ムチ○ ロウ○ クリップ△ スパンキング△
快楽系… ローター◎ 電マ△ バイブ◎ アナルバイブ○ くすぐり◎
ご奉仕… 全身舐め○ 玉舐め○ フェラチオ○ 口内発射○ 素股×
【有料 事前にご相談ください】
飲精△ 放尿△ 剃毛NG お湯浣腸△ 薬液浣腸×
アナルファック× フィストファック NG アナルフィスト NG

「『お望みなら』っていうのは…」
「お客さんがその気になったらされちゃうってこと。どう?」
「…電マはまずいかしら…強烈すぎちゃって…」
「感じすぎちゃう?」
「はい」
「うふふ…それならだーめ。感じちゃうのなら OK なんじゃない。そういうのを『大好き』っていうのよ」
 そうして、電マは◎にされてしまった。
「えーっ…しまった…」
「とかなんとか言いながら、喜んでるわよね」
 もっとも、たとえ「×」としてあっても、お客さんがその気になればされてしまう。縛られていればどうしようもないので、その場合は成り行きに任せるほかはない。どうしても困るというものが NG となっているのだ。
「アナルファックとかはそのうちご要望が出てくると思うから、そのうち△にしましょ。フィストの 2 つは当分 NG にしておくから」
 そして、M女のデータ。これは入店の日に入力してある。

○性感帯は? あちこち
○特筆すべき弱点は? まだわかりません
○ SEX が好きだ ★★
○オナニーが好きだ ★★★
○身体は柔らかい ★★★★
○敏感なほうだ ★★★★
○よく濡れるほうだ ★★★★
○縛られるのが好きだ ★★★★
○ 1 日に絶頂した回数の記録は? ?回
○潮を吹いたことがある NO
○レイプ願望がある(※) YES
 ※レイプは犯罪です。YESとあるのはあくまで想像の中でのこと。
  プレイ中に本番行為を強要された場合は警察に通報します。

「変更があったら自分で直してみて」
 そう言われて、キーボードに向かった。
「ママに見られてると恥ずかしいな…」
「私じゃなくて、不特定多数が見るのよ。そのつもりでさらけ出さないと」
 そう−−ウェブ上にアップされれば衆目に晒すことになるのだ。そう思うとどきどきする。
 でも、みんなに知ってほしい−−

○性感帯は? 全身
○特筆すべき弱点は? 脚。太腿から爪先まで全部。
○ SEX が好きだ ★★
○オナニーが好きだ ★★★
○身体は柔らかい ★★★★
○敏感なほうだ ★★★★★
○よく濡れるほうだ ★★★★★
○縛られるのが好きだ ★★★★★
○ 1 日に絶頂した回数の記録は? 15 回
○潮を吹いたことがある YES
○レイプ願望がある YES

「潮を吹いたの?」
「ええ、今日…クリームが効いたんだと思います」
「よかったわね〜」
「そうですか?」
「自分のワザで女の子が潮を吹くと、男性はすごく嬉しいみたいよ。ますます可愛がってもらえるわ」
「ますますハードに責められちゃうってこと?」
「そういうこと…ふふふ。 15 回っていうのも今日なのね」
「金田さんが数えてくださっていて…私は途中で頭の中が真っ白になって、わからなくなったんですけど…」

(C) 2009 針生ひかる@昇華堂

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