哀しき玩具−美樹の受難−

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1 恐れていたこと

「南野先生、理事長がお呼びですよ」
 教頭の宮城からそう聞いたとき、ふと嫌な予感がしたのだった。
「…私を?…」
 新米の一教諭に対して、理事長が直々に何の用事なのだろう。訝しく思う私に、宮城は無言で頷くだけ。私に浴びせる視線だけは意味ありげだったが−−
 その視線を避けるように教員室を後にし、最上階の理事長室へ向かった。
 採用の面接で来たその日から、私は宮城のことが苦手だった。いや、正確に言えば嫌いだった。女を品定めでもするかのような、卑猥だが冷たい視線。同僚の女性教師たちも彼を嫌っているようだ。だが、彼の目つきがいやらしいと感じられる、というだけではセクハラにはできない。
 それに、私が採用されてからは宮城の関心はもっぱら私に絞られているようだったので、彼女たちが目で犯されることはなくなり、落ち着いているらしい。
 のどやかな 5 月の週末だ。大学を卒業し、国語科の教諭として採用されて 1 か月。学校全体も、新学期の行事などがひととおり終わって落ち着いてきたところだった。
 ここ桐葉学園は、中高一貫の進学校を目指して創立された若い学園である。共学で男女比はほぼ 1 対 1 。部活動も活発で、今もグラウンドからは野球やサッカーの部員の声がにぎやか。それに混じり合うように、女性合唱の声も聞こえてくる。
 その週の授業を終え、来週の授業の段取りもついていた。久しぶりに週末をのんびり過ごせる−−そう思っていたところだった。
 理事長室の前に着く。緊張しつつ、重々しい扉をノックする。
「はい」
 女性理事長、笹川沙紀の声。
「南野です」
「お入りなさい」
 声に導かれて、扉を開ける。
「お呼びでしたでしょうか」
「ええ」
 沙紀の満面の笑みが、かえって私を不安にさせる。
 笹川沙紀は昨年亡くなった前理事長の娘。今年 35 歳になるというのだが、 20 代といっても疑われない若々しさと美貌を誇っている。男性教諭の中には沙紀をほのかに慕っている人もいるらしい。
「そろそろ学園にも慣れたころかしら」
 沙紀が椅子から立ち上がり、部屋の中央に直立する私に近づく。 170 cm 近い沙紀の長身はかなりの迫力で、 158 cm の私は見上げざるを得ない。少し怖いくらいだ。
「はい。先輩の先生方も良くしてくださいます」
「中3と高1の国語だったわね。授業はどう?」
「国語の嫌いな子もいると思うんですが、生徒たちはよく聴いてくれているようです」
「それで貴女に来てもらったんですからね。国語嫌いでも、貴女の授業なら大人しく聴くだろうと思って。特に男子はね」
 それは私の美貌のことを言っているのだろう。
「恐れ入ります」
「ただ、貴女に見とれているだけじゃ成績は上がらない。彼らの実力を上げるのは貴女ですからね」
「承知しています」
 勤務のことであれば、心配には及ばない。心配のし過ぎだったのだろうか。
 これまでにも、新しい環境では、びくびくしながら過ごしてきた−−
「それはそうと、ね」
 沙紀は窓際まで歩いて、カーテンをさっ、と閉めた。光を全く通さない、分厚い生地。
 続けて、部屋の扉にも鍵をかける。私を振り向き、含みのある視線で見つめてくる。
 突然のことに、身を強ばらせる私。
「貴女にちょっと確かめたいことがあるのだけど」
 ここはビルの 4 階だ。目隠しをし、密室にして、何を訊こうというのだろう。勤務のことではなさそうだ。
 心配のし過ぎと思うには、早かったのか−−
「…どっ…どんなことでしょうか」
 もしかしたら、レズの誘い?−−それなら、丁重にお断りすればいい。だが−−
「貴女、誰にも言えない秘密を抱えてるんじゃなくて」
 まさか−−
 冷や汗が出る。顔から血の気が引いていく。眩暈がし、立っているのも辛くなった。
「…おっしゃる意味が…」
 やっとのことでそこまで言ったが、それが精一杯だった。秘密、という表現で他人から迫られたのは生涯で初めてだ。
「大丈夫?…顔が真っ青だけれど」
 これでは、秘密があるとばらしているようなもの。
「ごめんなさいね。私、見てしまったのよ」
「…なっ…何のことでしょう?…」
「ああら、ダメよ。とぼけても…証拠があるんだから」
 そう言って、沙紀は私の腕を取った。力では敵わない。引きずられるまま、彼女の机の前へ導かれる。
 PC が立ち上がっていた。そこには何かの画像。
 見憶えがあった。この学園のトイレ。女子用のだ−−そして、個室に入っているのは、私だった。
「…こ…これは…」
「貴女のことを知りたくて、職員用トイレの天井にカメラを付けてみたのね」
 何ですって−−
「ご覧なさいな」
 いつのまにか、私は両腕を背中に組まされている。沙紀は私の両手首を左手ひとつでしっかりと戒め、右手で PC を操作する。顔を背けようとしたが、頭をつかまれて画面を正視させられた。
「用を足してパンティを上げる前に、いじっているのは何なの」
「…なっ…何も…」
「嘘ばっかり」
 不意に、沙紀の右手がスカートの中に潜り込んできた。
「…あっ!…何を…いやっ…」
「あれ?…変ね。確かに…ああ、なるほど」
「…やめてぇっ…」
 必死にもがく私を制して、沙紀の右手がパンティの中を探る。
「大きな声を出さないの。人が来るわよ、美樹ちゃん」
 沙紀は私を名前で呼び始めた。だが、そんなことに構ってはいられない。
 人生最初で最大のピンチだ−−
「あった!」
「…い、いやああっ!…」
 沙紀の手がパンティの奥、股間をまさぐり、それを探り当てた。そして、ぎゅう、と握りしめてきた。
「…あううっ!…やめてぇっ…」
「誰に物を言ってるの?貴女、国語教師でしょ」
「…おっ…おやめになってください…」
 泣き出してしまった。
「ふふふ…あのカメラに映るくらいだから、と想像してたんだけど、大きいのね。 18 cm くらいあるのかしら」
 スカートをまくられ、パンティストッキングをずり下ろされた。そして、パンティからそれを取り出された。
「…いやあぁ…」
「不思議ねぇ…女のくせに、こんな立派なものがついているなんて」
「…お願いっ…お願いです…見ないでください…」
 沙紀が私のそれをしごき始めた。
「…うっ!…い、いや…」
 私は沙紀の膝の上に載せられ、両腕は後ろ手に戒められて、ペニスをしごかれている−−
「あらあら、だらしなく勃起してしまうこと。男性のよりも、よほど敏感なのね?」
 男性と比べられても、私にはわからない。だが−−
 思春期を迎えるころから、感じやすくなっていた。パンティの生地にちょっと擦れただけで勃起してしまうこともある。それで、人前で下腹部が膨らむのを絶対に見られないよう、普段は太腿の間に挟み−−つまり、ヴァギナの秘裂に沿うようにして、パンティとパンストで押さえつけている。
 トイレに入ったときだけ、少し解放してやるのだ。その場面を、カメラに捉えられた。
「大きなクリトリスかとも想像したんだけど、ちゃんと尿道口があるのね。だとすると…射精もするの?」
 沙紀の手の動きが速くなってきた。そのまましごかれ続けたら、射精してしまう。
「…ああっ!…だ、だめ…」
「射精するのね?…言いなさい。さもないと、ここで射精させるわよ」
 沙紀の仕掛けたこととはいえ、そんな失態を演じることはできない。
「…します…射精、してしまいますッ!…」
「そう」
 唐突に、沙紀の手は止まった。そして、私のそれを元通り、パンティの中に納める。
「…あっ、う…」
 思いがけず始まった責めは、高められた淫欲が解消されないまま、終わった。
 一瞬、このまま射精させられたい−−そんなことを思ってしまった。
 その一点を除けば正真正銘の女である私。だが、その一点のために、男性を遠ざけねばならなかった。因果なことに、というべきだろう。私は容姿には恵まれ、学生時代から男性によくもてたのだが、誰とも交際したことはない。だから、もちろん処女だ。
 しかし、処女であろうとも性欲を解消しなくては身が持たない。女性器も男性器も備えている私は、おそらく他人の 2 倍、性に対しては貪欲なのだ。ヴァギナには指 1 本入れたことはないが、その秘裂をなぞりながらペニスをしごくオナニーが、学生時代から私の楽しみだった。
 そのオナニーを、この 1 週間というもの、ずっとしていなかった。忙しかったのだ。それで、下卑た言い方をすれば「溜まっている」状態。今日も、こんなことがなければ早く帰ってオナニーをしようと考えていたのだった。
「美樹ちゃん?…」
 わずかな時間にいろんなことを考えていると、沙紀に名を呼ばれた。
「…イキたかったの?」
 私は−−もしかしたら、がっかりしたような表情を見せたのだろうか。
「…そっ…そんなこと、ありません…」
「そうかしら」
 沙紀は私の乱れた着衣を元に戻すと、両手首も解放して、私を立たせた。
「ま、いいわ…今日から貴女は私の言いなりよ。わかってるわね?」
 決定的な弱みを握られたのだ。それはわかる、が−−
 沙紀の言いなりとは−−
「…ど…どういう…」
 どういうことなのか、いちおうは理解はできる。だが、問わずにはいられない。
「秘密をばらされたくなかったら、私に従うのよ」
「…私に、どうしろと…」
「まずは今夜、ここへ来てもらおうかしら」
 指示を書いたメモ。住所が書かれている。
「私の自宅よ。 Q 駅でタクシーを拾えばいいわ。そこに 7 時にいらっしゃい」
 有無を言わせない口調。だが、従わないわけにはいかない−−
「…今夜…何を?…」
「いいことよ」
 その表情で、沙紀の思惑がわかった気がした。身体の関係を求められているのだ。
 ドキン−−
 私は、人並み以上に可愛いという自覚はある。それでレズ趣味のある沙紀に目を付けられ、トイレで盗撮までされたのだ。沙紀は思いがけず私の秘密を掴み、私の身体を自由にできることになった。それを早速実行しようということなのだろう。
 これまで頑なに守ってきた秘密、そして身体。同時に性欲も封じ込めてきた。
 それを、年上の女性の手で、解放されるのか−−
 女性のほうが、それも年上のほうが、ありがたいのだ。男性には、恥ずかしくて身を任せられない。
 さっきまでの衝撃が嘘のように安堵に変わり、そして沙紀に愛される自分を想像して、期待も高まってきた。
「秘密を抱えて、これまで大変だったでしょう」
 沙紀の言葉が優しくなった。ふと、涙が出てきた−−
「これからは私が味方になってあげる。理解者といってもいいかな」
 恥ずかしいような、嬉しいような、複雑な感情がこみあげてきて、私はそこに膝を折って泣き崩れてしまった。
「大丈夫よ。貴女も人生を楽しまなくてはね。私に任せておきなさい」
 そう言って、
「可愛いわよ、美樹…」
 唇を奪われた。舌が入ってきて、私の舌を絡め取り、吸った。
 全身の力が抜けていく−−
「…と、今はここまで。続きはうちでしましょ。待ってるからね」
 沙紀に顔を直してもらってから、理事長室を後にした。教員室にはもう、誰も残っていなかった。
 下腹がむらむらする。沙紀の手で高められた淫欲が、放出の時を待っている。
 勃起しきったペニスを鎮める時間も惜しい。私はそそくさと学園を出た。

2 女王の館

 独り暮らしのマンションに戻るや、私は浴室に入った。沙紀に愛されるのだから、身を清めていこうと−−
 恥ずかしい秘密を知られ、さらに物理的な刺激まで受けたせいだろう。これまでに経験したことがないほど、淫欲がうずく。
 1 週間もずっとオナニーを我慢してきたためでもある。私の下腹は精液ではちきれそうになっている。
 一刻も早く放出したい−− 7 時まで我慢できるかどうか、ぎりぎりというところだった。つい、シャワーの湯をそこに当てると、
「…う、うっ!…」
 私の臍のあたりまであるペニスが、びくびくと痙攣する。シャワーの刺激だけでいってしまいそうだ。
 このままゴシゴシと、思い切りしごきたい。手がそこに伸びる。だが−−禁欲することにした。
 沙紀の手に身を任せて、射精させてもらおう−−
 今の私の状態なら、沙紀に愛撫されてあっけなく射精するはず。それで沙紀を満足させることができるのではないか。
 沙紀は年上で、性に関する知識も豊富なのだと思う。沙紀を満足させれば、もっと深い快楽を与えてもらえるような気がした。
 それに、いま我慢しきれずにオナニーをすれば、溜まりに溜まった精液を一気に放出してしまう可能性があった。それで消耗してしまって、沙紀の前で十分に勃起しないようなことがあれば、沙紀を失望させるに違いない。
「…美樹ちゃん、辛抱するのよ。もうすぐ、いいことをしてもらえるからね…」
 そう自分に言い聞かせる。我慢も限界に近づき、眩暈がした。
 以後、できるだけペニスには触れないようにして身を清め、バスルームから出た。
 淡いピンク系のシャドウをし、髪を整えた。耳には銀色のイヤリングをする。
 ライトブルーのブラジャーにパンティ。ナチュラルのガーターストッキング。
 やはりライトブルーのブラウスを着、白のミニスカートを穿いて、濃紺のジャケットを羽織った。
「…よしっ…」
 清楚で可愛い女として自分を演出しようとしている私−−レズ趣味の年上の女に身を委ねるために。
 いいのよ、これで−−もともと、普通の女としての幸せは望むべくもないのだから。
 人生を楽しまなくてはね、という沙紀の言葉が蘇った。

「…すごい…」
 Q 市街が一望の下に見渡せる高台の高級住宅街に、沙紀の邸宅はあった。
 沙紀は独身のはず。ここに独りで住んでいるのだろうか−−
「あら、可愛いこと」
 私を出迎えるなり、沙紀は私の装いを褒めてくれた。
「…ありがとうございます」
「美樹はきれいな脚をしてるわよね。ミニスカートがよく似合うわ」
 靴を脱がずに入る邸宅は初めてだ。
 居間に導かれ、勧められるままにソファに掛けると、その脚が露出する。
 そう。私は脚の線には自信がある。脚を見せるのも、見られるのも好きだ。
 生徒の手前、学校ではミニは穿かないのだが。教頭の宮城の視線も気になるし−−
 脚を沙紀に見つめられるうち、落ち着いていた淫欲がまたうずき出した。
「理事長こそ、お綺麗です…」
「ありがとう」
 沙紀は豪華なイブニングドレスを着ていた。まるでパーティの主賓のような−−
「少し飲む?…緊張がほぐれるわよ」
「…いえ…私、お酒は弱くて…」
 酔ってしまったりすると、身体がちゃんと反応しないような気がする。
「そう。それなら、早速始めようか」
 沙紀が私の左隣に座った。
 理事長室で膝に載せられたときにも思ったのだ−−長身の沙紀に身体を密着されると、どきどきする。
 不意に、唇を奪われた。
 沙紀の両腕が私の上半身を包む。肩から脇、背中と、沙紀の指が這ってくる。
 奪われるままに任せていた唇の間に舌が侵入し、私の舌を絡め取る。
「…むっ…」
 太腿の間に指を差し込まれ、私はびくりと反り返った。
「…脚が弱いんだ…そうなのね?…」
 唇を奪われたまま、頷く。
 オナニーの時、脚を自分で愛撫しているだけでペニスもヴァギナも潤ってくる。それほど敏感だ。それこそ、脚中感じる。
 その敏感な脚を、他人に触れられるのは初めてだった。
「それじゃ、後でたっぷり責めてあげるからね」
 そう言われて、期待が高まる。
 私のペニスは太腿の間に治まっている。沙紀の手はまだそこには来ない。
「ねぇ美樹、お願いがあるのだけど」
 唇は離れたが、全身への愛撫は続いている。
「…何でしょうか…」
 やっとのことで答えると、思いがけないことを告げられた。
「縛ってもいい?」
「…えっ…」
 縛られる−−
 思いがけなかったが、心のどこかでそんな風にされることを望んでいたのは確かだ。
「痛くはしないわ。身体の自由を奪うだけ。その方が諦めがつくわよ」
 ドキン−−
 諦めがつく、と言われて、改めて認識した。私は沙紀におもちゃにされに来たのだ。
「あなたは今日、犯されにきたんでしょう」
「…わ、私…」
「いいのね」
 こくん、と頷いて、沙紀の胸に顔を埋めた。
 私の胸のわずかなふくらみに比べて、沙紀のバストは豊満だった。
 いつから用意してあったのか、沙紀の手にはもう縄があった。麻縄だ。
 ジャケットを脱がされた。両手首を後ろ手に組まされた。そこへ縄が来る。
「手の自由を奪われるだけで、ずいぶんと気分が違うはずよ」
「…うっ…」
 沙紀の言う通り、ブラウスにしゅるしゅると麻縄が擦れるだけで、私の官能は高まっていく。
「これでよし…」
 私の両腕を戒めてしまうと、沙紀は立ち上がり、
「それじゃ、行きましょうか」
 私の上半身を起こした。両手首の縄の尻を取る。
「…どこへ?…」
「地下にプレイルームがあるの。ここではできないからね」
 プレイルーム?−−
 寝室で愛されるのだとばかり思いこんでいた私。いまや両腕を後ろ手に縛られ、おそらくは性戯を尽くすための場に連れ込まれようとしている。
 不安が高まった。だが、もう後戻りはできない−−
 階段下の扉が開くと、地下へ通じる階段。沙紀に押されるようにして、私は降りる。
 コツ、コツ−−私と沙紀、 2 人のパンプスがコンクリートを叩く音がする。
 ぎいい、と重い扉が開くと、そこは何十畳もありそうな広間。地下のせいか、ひんやりとしていた。
 薄暗く、広間の隅々までは見通せない。何だか、わけのわからない怖さがあった。
 その中央には、天井と床をつなぐ支柱。そこに私は引き立てられ−−両腕を戒めている縄を、その支柱に結わえられた。
「これでよし、と」
 期待と不安がない交ぜになって、私の官能を刺激してくる。私のペニスは、太腿の間で勃起の時を待ち焦がれている。
 淫欲が下腹にむらむらと煮え、脚をよじり合わせなければ我慢できないほど。
「昂奮してるのね」
 また唇を奪われた。そして−−
 今度こそ、沙紀の手はパンティの中に侵入し、股間からペニスを引きずり出した。
「…ひっ…」
 待ちかねたように、私のそれはみるみる勃起する。
「まあ、ぐんぐん固くなっていく」
 それを軸方向にさわさわと撫でられて、
「…ああっ…」
 思わず、声を上げた。勃起しきったペニスは、スカートの中でそれとわかる膨らみをつくっている。
「美樹。おうちに帰ってから、抜いたの?」
 オナニーのことだろうか。
「自分でここをしごいて、射精してから来たの?」
「…うっ…し、してません…」
「理事長室でちょっと触ったとき、すぐにでも射精しそうだったじゃない?」
「…あっ、あっ!…」
 沙紀の右手がペニスを弄び、左手はブラウスの上から胸や背中を愛撫してくる。
 耳たぶを噛まれる。
「…いやっ、うっ!…」
「…ということは、あの状態からずっと我慢しているのね。ふふふ…」
 何か企むような沙紀の表情。
「すぐにでも射精したいでしょうけど、その前にたっぷり虐めてあげるからね」
 それがどういう意味なのか、よくはわからなかったけれど−−
 すぐには射精に導かれないと知ってがっかりしたのは確かだ。しかし、その前に一体どんなエッチなことをされるのか、とほのかに期待も高まっていく。
 そのときだった。
 階上で人の声がしたような気がしたのだ。
 なに?−−
「明かりを点けましょうね」
 沙紀が私から離れ、壁のスイッチを操作すると−−
 広間をぐるりと囲むように、何十ものデッキチェア。まるで急ごしらえの観客席。
 私を戒めている支柱は、広間の中心に聳えていた。
 とてつもなく悪い予感がして、私は−−
「…り、理事長…」
 そのとき。
 沙紀の返事を待たず、私の不安を煽るかのように、階上の声が明瞭になった。
 足音もする。複数だ。それも、 2 人や 3 人ではない。
−−今日のモデルは特別珍しいものでございまして…
 ひとりが大勢を引率するかのように、階段を下りてくる。
 声に聞き憶えがあった。
 たまらず沙紀の顔を見ると、動揺する私を楽しむようにほくそ笑んでいた−−
「…理事長っ!…」
 私の声と重なって、扉をノックする音。
 絶望で気が遠くなりかける私−−

3 玩辱の部屋

「どうぞ」
「お連れしました」
 やはり−−聞き憶えのある声の主は、教頭の宮城だった。すべて了解している、という風情で私に一瞥をくれると、扉の向こうから人を招き入れる。
 だめ−−
 恐怖のあまり、勃起しきっていたペニスは完全に萎えた。むらむらと高まった淫欲だけがそこにある。
 ぞろぞろと部屋に集う客たちは、全員が男性だ。支柱に縛られてわななく私を見て、ほう、と感嘆の声を漏らす。私の美貌を認めてのことだろう。座席は、私に近い所から埋まっていく−−
 何が始まるのか考えたくもなかったが、はっきりしていることがある。
 騙されたのだ。私はここで、辱められるのだ−−大勢の観衆の前で−−
「何人お集まりですの」
「 25 人お見えになりました」
 客たちが、私の顔と全身を舐めるように見ている。胸も、よじり合わせた脚も−−
 好色な目で見られることには慣れているつもりだが、これほどの人数に、露骨な視線を浴びせられたことはない。
「理事長さん、紹介してくださいよ」
 客席から声がする。沙紀が私の横へ来て、
「…承りました。今日のモデルは南野美樹と申しまして、当学園の国語科教諭です。新卒でございまして、この 5 月で 23 歳になったばかり」
 客たちの視線を避けるように、顔を背ける。だが、沙紀に髪を掴まれ、正面を向かされた。
「ご覧の通りの美貌で、生徒たちの視線を惹きつけて止まないのですが」
 沙紀の手がスカートの前に伸びてきた。
「美樹には重大な秘密が」
 やめて−−
 客たちの視線が集まる。かぶりを振る私。
「これほどの美貌にも拘わらず、女としてあり得ないものが、ここに生えているのです」
「…いやああっ!…」
 思わず叫んだ。
 フタナリか!…という声が漏れる。
「ご名答」
 沙紀の手がスカートのホックをはずし、ジッパーを下ろしにかかる。
「…やっ…やめてぇ…」
 非情にも、もがく私をよそに−−白いミニはすとん、と床に落ちた。下半身を包むのはパンティとガーターストッキング、そしてパンプスだけ。
 ほう、と声が上がる。勃起は萎えているが、パンティにはペニスとわかる膨らみが認められるのだ。
「私もいろんな女とレズってきましたが、ペニスの生えているのは初めてで」
「…いやあぁ…」
 後ろ手に縛られたまま、号泣する。
「美樹?…どうしてこんな目に遭うのか、わからないでいるでしょう」
 はっと沙紀を見上げる。
「ご来場の皆さんは、学園のスポンサーの方々なの」
 スポンサー?−−
「理事の方もおいでだし、私の個人的なお付き合いの方もね」
 少しずつわかってきたような気がする。
「ここで時々ショーをしては協賛金を戴いているの」
 つまり、学園の経営のために−−私を見せ物に−−
「貴女にはにはこれからしっかり稼いでもらうわ」
「いやですっ!…そんな、私…」
「私に従うしかないって、わかってるんでしょ」
 そうなのだ。私の秘密を沙紀は握っている。たとえここで無事に帰されたとしても、事態は変わらない。
 ここに集まった観客にも知られた。そして、忌み嫌ってきた宮城にも−−
「今日はお披露目ということもあるので、たっぷり可愛がってあげるわね」
 沙紀が私を陵辱する一部始終を、見せようというのに違いない。
 すると−−
 カチャカチャ、とガラスか金属の触れあう音。沙紀が小型のトランクを開けて用意していたのは−−
 注射器。
 シリンダには薬液が満たされている。
「…なにっ?…何をするんです…」
 怯える私に、注射器を手にした沙紀が近づいてくる。
「ローションの刺激だけで十分かも知れないんだけど、念には念を入れてね」
 嫌な予感。私にとって、ありがたくないものに決まっている。
「美樹に注射して あ ・ げ ・ る …感覚増幅剤」
 かんかく、ぞうふく−−と聞いて、すぐに意味がわかった。
「これを打つとね、皮膚感覚が数倍に高まるの。すごいわよ」
「…いやっ!…だめですっ、そんなっ!…」
「そうよね。美樹はもともと全身敏感なんですものねぇ?…だからいいのよ」
 かぶりを振る私をよそに、沙紀は注射器を眺めている。
「せいぜい苦しんでもらうわ。風が吹いても感じちゃうのよ…ふふふ」
 沙紀の左手が私の身体を這う。
「どこがいいかしらね…」
 ふふふ、と笑みを浮かべる沙紀。その視線は−−私の脚に。
「太腿よね、やっぱり」
 沙紀が身をかがめる。ガーターストッキングの上端辺り、太腿の付け根に手が移る。
「こんないやらしいストッキングで太腿を強調しちゃって…ここに注射されたい、って言ってるようだわね」
 もがく私の足首に、背後から宮城の手が来た。
「じっとしてなさい。針が折れたら一大事よ」
 沙紀の左手が私の右脚を抱える。動きを制されたその太腿の内側に、
 ぶすり−−針が来た。
「…ああっ…」
「動くんじゃないわよ」
 薬が−−
「こっちにもね…大サービスよ。ふふふ」
 続けて、ぶすり−−左にも来た。
「…いやあぁ…」
 左右の太腿に、異常な薬剤。脚がふだんの数倍も敏感になり、風が吹いても感じる。
 まだ効果は感じられないが、そう考えただけで、震えが来た。そして−−
 なんということだろう。この場面で、ペニスが硬度を増してしまった。
「パンティの中で勃起してるぞ」
 すかさず、すぐ目の前にいる客から指摘された。
 いけない−−
 完全に勃起すると 18 cm にもなる私のペニスは、パンティからは完全にはみ出す。
 だめ。勃起してはだめ−−
 そう念じたが、勃起をコントロールする能力は私にはない。
 私の意思に反して、それはみるみる大きくなっていく−−そして−−
 亀頭部がパンティの上端から露出してしまった。
 おお、とどよめきが起こる。
「参ったな。俺のよりデカイんじゃないか」
「女物のパンツに締め付けられてるのはエロだねぇ」
 客たちが口々に私を追い詰める。
「…いやぁ…」
 縛られた身をよじって泣いた。だが、こんなときに限ってペニスは萎えてくれない。
「増幅剤と勃起とは直接関係ないはずなのよね」
 沙紀がパンティの上端に手をかけた。
 やめて−−
 声を出す前に、するり、と剥かれた。
「…あっ、いやあっ!…」
 屹立するペニスが客たちの視線にさらされている。
 あまりの恥ずかしさに、いよいよ私は泣きじゃくった。
 これまで、他人に見せたことは一度もなかったのに−−
「こんなにいやらしく勃起させたのは、怪しげな薬を注射されて昂奮したからでしょ」
 そうなのだろうか−−
 だが、そんなことを認めるわけにはいかず、私はかぶりを振るだけ。
「敏感な身体をもっと敏感にされて虐められる、って想像して期待したんでしょ…変態」
 不意に沙紀の手が太腿に来た。
「…あううっ!…」
 これまでに感じたことのない、激しい性感。
「効いてきたわね」
 沙紀の指が脚を這うのに合わせて、ナメクジに貪られるかのような感覚が襲う。
「…あっ!…いやっ、あうっ!…」
「こっちもますます大きくさせちゃって」
 触れられてもいないのに、ペニスがびゅくびゅくと痙攣する。
 ずるずる−−
 宮城の姿が視界に入った。広間の隅から中央へ、彼が運びこんだものは−−
 巨大なマット。
 宮城はいつの間にか背広を脱ぎ、水泳パンツ一枚という恰好。見れば、沙紀もまたドレスを脱ぎ、水着姿になっている。
 何を始めようと?−−
「ふふ…美樹、今日はぬるぬるマットショーよ」
 宮城がローションと思しき粘液を湯に溶き、それをマットの上に撒いている。
 床はタイル張りで、排水口も数箇所にある。浴室のようなつくりだ。
 支柱に結わえられていた縄が外れる。パンプスを脱がされる。
「…あっ…」
 後ろ手に縛られたまま、マットの上に突き飛ばされた。
 不安定なマットはぬめるローションにまみれていて、私の身体は自由がきかない。
「それじゃ、始めましょうね。美樹ちゃん」
 沙紀が覆い被さってきた。
 後ろ手に縛られた私を仰向けにして、ブラウスの前をはだける。
「…いやあっ…」
「いやじゃないでしょう。早く身体をいじってもらいたいんでしょう」
 ブラジャーにハサミが入れられ、抜き取られた。
「…ああ…」
 女として、乳房を露出するのはもちろん恥ずかしい。
「まあ…小振りだけど、綺麗なおっぱいね。フタナリの癖に…羨ましいわ」
 いきなり揉まれた。
「…うあっ!…」
「 83 の B ってところかしら」
 左右の乳首を一度に摘まれて、仰け反った。
「…はうっ…」
 全身が痺れる。悶え苦しむ私の全身は、ローションにまみれていく。
 沙紀の手が脚に来た。
「美樹は処女なんでしょう」
 右足首をしっかりと捕らえて、ふくらはぎを指が這い上がってくる。
 増幅剤の効果は脚中に行きわたり、何をされても激しい感覚が走る。
「答えなさい」
「…いいいッ!…」
 膝に爪を立てられた。
「…そ、そうですっ…」
「こんなものが生えていたら、無理もないけどね」
 その場面で、しこっ…とペニスをしごかれた。
「…あうっ!…」
 だが、それだけだった。沙紀の手は右脚に戻り、今度は両手で足首と膝を捧げ持つようにして、ふくらはぎに唇を押しつけてきた。
「…ひいぃーッ…」
 沙紀の指と唇はだんだん這い上がってくる。膝を通過し、太腿に来た。
「…あぐっ!…い、いやですっ…」
「感じてるんでしょ。こんなふうに可愛がられたことはなかったんでしょう」
 左脚にも同じことが繰り返された。
 処女であることを始め、さまざまなことを訊かれた。
 身長 158 cm 。体重 42 kg 。
 バストは 82 の B カップ。ウエスト 57 cm 。ヒップ 83 cm 。靴は 23 cm 。
 男性と交際したことはない−−
 私が言い淀むと、膝や足指の間を激しくくすぐられた。まるで拷問のように−−
「オナニーは週に何回するの?」
 沙紀が私の腰を抱え、左右の内腿にキスを浴びせている。性感にのたうちながらも、さすがにその質問には答えられず、私は抵抗していた。
 すると−−
「オナニーのしかたは知ってるんでしょう」
 ついに、ペニスをしっかりと握られ、しこしこ…としごかれた。
「…ああッ!…うっ!…」
 あまりの感覚に激しく仰け反る私。
「男性みたいに、ここをしごいて出すの?」
 それには、答えられない。沙紀だけならまだしも、 25 人もの観客と宮城がそこにいるのだ。
 そのまま射精してしまいそうだった。私は精液が沸騰する辛さに歯を食いしばりながら、かぶりを振る。
「…そ、そんなことは、しませんっ…」
 すると−−
「ここではオナニーをしないって?…じゃあ、こっちかしら」
「…あっ、ひいッ!…」
 沙紀の頭が、私の太腿の間に沈んだ−−
 ぺちゃぺちゃ。ぺちゃぺちゃ。ぺちゃぺちゃ…
「…あぐぅっ!…だ、だめぇ…」
 よりによってこの状態で、生まれて初めてのクンニリングスを受けるとは−−
「可愛い子はここも綺麗よね。見とれるくらい綺麗なヴァギナだわ」
 そう言って、沙紀はそれを再開する。ペニスをしごく運動を続けながら−−
「…あ、いやっ!…」
 沙紀の舌はアヌスにも来る。アヌスから会陰、ヴァギナと、最も敏感な肉襞をなぞるように舌が這う。そこにも増幅剤が効いてきているはずだった。
 その間にも、相変わらずペニスはしごかれている−−
 いけない。このままでは、大勢の視線を浴びながら射精してしまう。
 もう我慢の限界だった。もともと、 1 週間も禁欲していたのだ。そこへ感覚増幅剤を注射され、ローションを塗りたくられては−−
 だが−−沙紀の責めに堪え性を失いかけ、かっと目を開くと、観客たちの視線とぶつかり合う。そこでわずかな理性が蘇り、再び歯を食いしばる私だった。
 不意に、沙紀の責めが緩慢になった。
「イキたいの?」
 ペニスから離れ、左右の脚に卑猥なタッチで指を這わせながら、沙紀が言う。
 激しい性感に苛まれ続けて、呼吸が苦しい。
 いきたい−−射精したい−−けれど−−
 この状況で、それは死ぬよりも恥ずかしいことだった。
 それで、すり減った羞恥心を奮い起こして、私は抵抗した。
「…いきたくなんて…」
「何?…聞こえない」
「…いきたくなんて、ありませんっ…」
「嘘ばっかり。ここはこんなにぎんぎんにいきりたってるじゃないの」
 しこっ…と、またしごかれた。
「…ううッ…」
「出したくて出したくて、爆発しそうなんでしょう」
 私はかぶりを振る。抵抗しなければ、心がだめになってしまう。そう思ったのだ。
 乳首を摘まれた。
「…あううっ!…」
「正直になったほうが、身のためよ」
 それがどういう意味なのか、私にはわからなかったのだが−−
 酸素を求めて荒い呼吸をしながら、私はこんな台詞を吐いていたのだった。
「…理事長の…思い通りには、なりませんから…」
 私のどこにそんな気丈さが残っていたのか、自分でも信じられないほど。だが−−
 そんな私も、沙紀の「してやったり」という表情を見て、たちまち後悔することになる。
「まるで台本どおりみたいな展開ね。嬉しいわ」
 宮城が沙紀に何か手渡した。そして、私の肩を抑えにかかる。
「…な、何を…」
 沙紀が持っているのは、皮革製の小型のベルト。 3 連のリングになっている。
 それを、私のペニスの根本、亀頭のカリ、そして中央と 3 箇所、巻きつけた。
 そして−−
「…きゃああっ…」
 ぎゅう、と締め付けられた。強力なマジックテープがついていて、一度固定したら簡単には外れそうもない。
「これで出したくても出せない」
 それは、抵抗しなくてはならない私にはありがたいものだったはずだが−−
 沙紀が何を企んでいるのか少しずつ想像がついてきて、私は不安になっていく。
「ただし、念のため、ということで、もうひとつね」
「…まっ…まだ何か?…」
「そうよ。楽しみでしょ」
 今度の器具は掌に納まるくらいの、帽子のような形状。内側からは 3 cm くらいの管のようなものが伸びている。材質はシリコンか。
「じっとしてるんだぜ」
 宮城が私を押さえつける手に力が入る。
 怖い。何をされるのかわからないけれど−−
「ここには媚薬を塗っておいたからね」
 そういうと、私のペニスの先端−−尿道口に、その管が突き刺さった。
「…あううっ!…」
 媚薬の作用なのか、そこが熱い。
 管はゆっくりと尿道の中に侵入し、さらに本体の帽子状の部分が、亀頭にすっぽりと被せられた。
「これでよし。栓をしてあげたから、どんなに射精したくても、絶対にできないからね」
 ふと見上げると、大勢の観客たちもまた、宮城と同様の半裸になっていた−−

4 戒められて

「…あああーーっ!…」
 私はマットの上でローションにまみれ、大勢の男に全身を責められていた。
 後ろ手に縛られ、仰向けの状態で、両脚は 100 度ほどの無残な角度に開かされて、全身の肌を貪られていた。
 観客の全員がそこにいるようだった。そして、宮城も。
「南野先生…こんな形であんたと遊べるとは夢にも思わなかったぜ」
 私のことをずっといやらしい目で見ていたその中年は、いま私の右の太腿に吸い付いている。
 感覚増幅剤が浸透しきった脚には、左右に 8 人ずつほど。
 胸にも、脇腹にも、うなじや耳たぶにも、男たちの指が、唇が、舌が這っている。
 そして−−
 左右に裂かれた脚の間には、男たちが交替で頭を沈めていた。
 その上にはぎんぎんに勃起しきった私のペニスが、皮革のリングとシリコンのペニス栓に戒められて、酷たらしく痙攣している。
 オナニーのとき、ヴァギナを刺激して達したことはある。だがそのときペニスは自由で、射精もした。射精と同時でなくては私は絶頂しないのだ。
 したがって、どんなに技巧に長けたクンニをされても、この状態では決していけない。
 ただ、性感を煽られる材料だけがふんだんにある。
「そろそろ観念したほうがいいのじゃない?」
 ときおり沙紀がペニス栓を外し、亀頭をにちゃにちゃとしごく。そのたびに、
「…あぐううッ!…」
 私は絶叫していた。
 下腹部には大量の精液が煮えたぎり、射精のときを待っている。
 亀頭をしごかれ続ければ射精に至りそうなのものだが、 3 箇所のリングの拘束は想像した以上に堅牢で、それを許しはしない。
「ああら…皆さん、ちょっと見て…」
「どれどれ」
「ひゃー」
 全身を貪られつつもそこを見ると、尿道口から白いものが泡立っている。
「ガマン汁すらも出せなくて、ついに泡を噴き始めたみたいね…よしよし」
 そう言って沙紀はひとしきり亀頭をしごくと、例の管に媚薬を追加で塗り、再びペニス栓をした。
 気が狂いそうだった。
「美樹ちゃんよ、出したくて出したくて気が狂いそうなんだろう」
「その辛い感覚は、俺たちにはよーくわかるんだよ。くくく…」
 男たちには何の手加減もない。ただ私を追い詰めようと夢中だ。
 もう、だめ−−
 気が遠くなってきていた。
「…り、理事長…」
「なあに」
「…もう、お許し…」
「聞こえないわ」
「…お許しくださいっ…もう、だめですっ…気が…」
「気が変になりそうなのね?…どうして欲しいの」
 男たちがにやつきながら私の顔を見る。だが、手を休めることはない。
「…いっ…いかせてくださいッ…出させてっ!…」
 うっ、うっ…と泣きじゃくる私。
「私の思い通りにはならない…って言わなかった?」
「そうそう」
「あの状況でよく言った、ってな決め台詞だったよ」
 そんな−−
「だから、私もそう簡単に貴女の思い通りにはできないわね」
 沙紀の表情には満面の笑みが。
「ふふふ…だから、だーめ」
 またしても絶望する私。
「だから言ったじゃないの」
 男たちの責めにまた熱がこもる。
「…いやあっ…たすけてぇっ!…」
「ねぇ美樹。貴女の精液には精子はあるの?」
 訊問に答える余裕はない。だが、またしても乳首を摘まれて、私は悲鳴を上げた。
「…ありませんっ…」
 そう。顕微鏡で調べてみたことがあるのだ。私のそこから出る液体には何もいない。液体成分だけだ。
「それじゃ、貴女、妊娠はするの?」
「…お医者さまからは…すると…」
 母から又聞きで聞いたことがあるだけだが−−
「それじゃ、皆さん…中出しはなしでお願いします」
「待ってました!」
 何ですって−−
「ゴムつきで犯れってことだな」
「ええ。これから当分楽しんでいただくには」
 この状況になってから、もしや、と恐れていたことだった。
「美樹。自分の望みをかなえる前に、お客様を喜ばせるのよ」
 犯される−−この状態で?−−
「 1 人ご満足させるたびに 1 回イカせてあげる。それでどう?」
 1 人満足させるたびに、って−−
「宮城を入れて 26 人いるから、大変ね」
 まさか−−ここにいる、全員で、私を?−−
「…まっ…待ってっ…待ってくださいっ!…」
「いかせろと言ったり待てと言ったり、面倒な子ね。何?」
「…私…男の人は初めてなんですよ…だから…」
「だからいいのじゃない。初体験が輪姦なんて、すごいわよ」
 目の前が真っ暗になった。
「…いやっ!…無理ですっ…こんなに大勢なんて、死んじゃうっ!…」
「死なないよ。死ぬほど気持ちいいだけだ」
 最初の男がそこに陣取った。私の両脚に群がっていた男たちが、その角度を広げつつ、抱え上げる。お尻が持ち上がり、ヴァギナが無防備になる。
「ローションやら唾液やらで潤ってるから、すんなり入るだろう」
「…いやあッ!…助けてぇッ!…」
 ずぶり、と−−
 それは一気に入ってきた。聞いていた通りの激痛が、すぐに来た。
「…あああーっ!…」
「くくく…ローションまみれでも痛いものは痛いか」
 男が動き始めた。
「…痛いっ!…痛いっ…許してっ!…」
 両脚にも、乳房にも、相変わらず男たちは群がっている。
「こんな可愛い子を犯れるなら、フタナリでも構わんな」
 一生、処女のままでいるのだと思っていた。だから処女喪失の望ましい姿などというものを思い描いていたわけではない。だが、いくらなんでもこんな形で処女を奪われるとは夢にも思わなかった。
 その屈辱は私を消耗させるのに十分だった。力を失った私の身体は、男が浴びせてくるピストン運動に翻弄されている。そして、秘裂は激痛に苛まれて−−
 だが−−
 下腹には精液がなお沸騰し続け、ペニスは相変わらずびゅくびゅくと痙攣していた。
「それじゃ、美樹が射精するところを皆さんに見てもらおうか」
 そうだ−−ついに、待ちに待った射精が−−
 沙紀が近づいて、ペニス栓を外す。
 次に 3 箇所のリング。まず亀頭のカリの部分の 1 つ−−
 そして、中央の 1 つ。残るは根本を締め付けている 1 つだけとなった。
 それを外された瞬間、たちまち精液が噴出するはずだ。
「犯されながらイキなさい。盛大に噴き上げてね」
 沙紀は左手で 3 つめのリングを外しながら、右手でペニスをしごき始める−−
 くちゅくちゅ…くちゅくちゅ…くちゅくちゅ…
「…ひいィ…」
 全身を貪る男たちを振り払わんばかりに仰け反った。官能がそこに集中して痛む。
 限界をとうに超えて堪えさせられた射精。これから訪れるであろう快楽は深すぎて、私はそのまま絶命するのではないかとさえ思う。
「…あああッ…わたし…私、こ…怖いっ…」
「出そうだ」
 男が律動を速める。それに同調して、沙紀の手の動きも−−
「…だめッ!…もう、だめッ!…」
「おうっ!」
 男の欲情が爆ぜた瞬間、沙紀が最後のリングを外した。
 ぱつん−−  拘束が解かれ、塞がれていた管が開通する。沸騰した精液が一気に流れ込もうとする。
「…あああっ!…出るっ!…出ちゃうッ!…」
 ここぞとばかりに私のペニスをしごく沙紀。
 こしゅこしゅこしゅこしゅこしゅこしゅこしゅこしゅ…
 私の頭の中で火花が散った。
 待ちに待った、そして恐れていた射精の時が来た−−
「…いやああッ!…」
 ドピュううう!…
 ひょおお、と歓声が起こる。
 まるで噴水のよう。高さ 50 cm ほどにもなっただろう、大量の液体が噴き上がった。
 それは、すぐには止まらなかった。
 ドピュ!…ドピュ!…ドピュ!…
 私が射精に至っても、沙紀が手を休めずにずっとしごき続けていたせいもある。
「…あぐうっ…ゆ、許して…」
「ずっと出したかったんでしょう。全部出してしまいなさいな」
 ドピュ!…ドピュ!…
 最初の盛大な射精のあと、私のペニスは私の顔に向けてしごかれていた。だから、噴き上げた精液はみな私の顔にかかる。
 ドピュ!…
 沙紀の激しい責めに、最後の一滴まで搾り取られた。
 私はそのまま気絶した−−

 そして−−
「…もう、もういやっ!…もう、無理っ…」
「そう言いながら、何度も出してるじゃないか」
 私は男たちに代わる代わる犯されては、そのたびにペニスを勃起させられ、男たちの手でしごかれ、射精させられていた。
 今の男が 15 人目のはずだった。
「おっ…出るっ」
「…ああっ…」
 ぐんと反り返る私の上半身。
 男の射精と同時に、私も射精する−−
 ドピュッ…
「くくく…ちゃんと勃起はするし、量は減ったが、出るんだな」
「この辺り、女は無限ということか」
 2 度目の射精の前から、ペニスはずーんという鈍い痛みに包まれている。
 それなのに−−
 さっきまで処女だったというのに−−
 責められ通しで疲れ果てているはずなのに−−
 新しい男に犯されるたび、私の官能は高まり、ペニスを勃起させてしまうのだった。
 媚薬の作用なのか、ペニスをしごかれていないと我慢できない疼きに苛まれている。
 疼きを抑えてもらうためにペニスをしごかれ、その結果、何度も射精してしまう。
 輪姦は続く。一巡で終わる保証もない。私がいつまで射精させられるのか、私にわかるはずもないのだった−−
「美樹はときどきここでショーの生贄になるのよ。わかったわね」
 沙紀が言うのを、私はぼんやりと聞いていた。
「私に出会わなければ、女の悦びも、男性との経験もなかったのでしょ。恩に着なさいね」
 その通りだった。
 観客に秘密を知られるのも、ペニスを見られるのも、射精の瞬間を見られるのも−−
 死ぬほど恥ずかしかったはずなのに−−
 私の身体に群がり、貪欲に犯してくる男たちがいることに、私は今や快感を覚え始めている。
「これからいろいろなプレイを試してみましょうね。美樹もきっと満足できるだろうから」
 ペニスはずっと忌まわしい存在だった。だが−−
 このペニスのおかげで、私はいま得難い快楽のただ中にいるのだ。
 本当はこれに感謝しなくてはならないのかも−−
 沙紀の、そして観客たちの玩具となった自分が、たまらなく愛おしい。

 どれくらい時間が経っただろう。輪姦が一巡したところで−−
「私も参加させてもらうからね」
 全裸となった沙紀が、私のそこに跨ってきた。ヴァギナを男たちに犯されながら、さらにペニスは沙紀に犯されることになった。
「…うっ、ああっ!…理事長っ…」
「沙紀さまと呼ぶのよ」
「…さっ…沙紀さまぁっ…こ、こんなっ…」
「あれだけ射精したのに、すごく元気なのね。素敵よ、美樹」
 沙紀の肉襞が締め付けてくる−−
 全身に群る 20 人ほどの男たちは、相変わらず私の肌を貪っている。ヴァギナを貫かれる痛みは今では薄れ、挿入されるたび快感が増していた。そしてペニスを包む沙紀の肉壁。
 私の官能は鎮まることを許されない。今また、高まった淫欲が下腹からペニスに突き抜け、
「…ああっ!…いく…いっちゃうっ!…出てしまいますッ!…」
 沙紀の上下運動が激しくなる。ギュウと締め付けられる。
 私は沙紀の体内に盛大に射精する−−

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