被虐志願−淳子の受難−

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1 秘密の花園

■お医者様はいらっしゃいませんか
○名前:ユリ ○年齢: 21 歳 ○住所:東京都 ○希望:アブノーマル
○職業:学生 ○結婚:未婚 ○誕生日: 12 月 19 日 ○血液型: A 型
○身長: 156 cm ○体重: 42 kg ○靴: 22.5 cm ○ BWH : 81 - 57 - 83
○煙草:吸わない
[アピール]
中学生の頃からコミックや小説で SM やバイオレンスの世界に親しみ、憧れてきました。
私はきっと M なのだと思います。その願望をずーっと我慢してきたんですが、そろそろ冒険してみてもいいんじゃないか…って考えました。身体の中にずっと溜め込んできた私の秘密の欲望を、解放してくださる方を探しています。
レイプみたいに辱めてくださいませんか。後ろ手に縛られてみたいです。そうして、うーんとエッチなことをされたいな。オモチャで責められたり…。痛いのや熱いのも含めて、 SM プレイというものをひととおり経験してみたいんです。どうぞ私をめちゃめちゃにしてっ…。
(ただ、なにぶんにも初心者ですので、すごく痛いのは堪忍してっ…)
ところで、怖いのは病気や怪我。それで、私の SM 初体験は上手にリードしてくださる方、そして<医学的知識>のある方にお願いしたいのです。お医者様や薬剤師さんなど医療関係の方々、ご連絡ください。もちろん、私は普通のエッチも決して嫌いではありませんので(笑)ご要望があれば対応いたします(笑)
それから、恥ずかしすぎてここには書けない具体的な願望が実はたくさんあります。それらはお返事のメールで打ち明けます。
私はタレントの七瀬こずえちゃんに似ていると言われます。お会いしてがっかりさせることはないと思います。よろしくお願いします。

 リターン−−

 ユリさん、投稿ありがとうございました。良いお相手が見つかるといいですね。

−−こんなメッセージが出て作業は完了した。胸が高鳴り、キーを叩く手が震えていた。出会い系サイトというものに初めて投稿してみたのだった。
 出会い系と一口に言っても、それはそれは様々であることが調べてみてわかった。結婚相手を真剣に探している人のための極めて真面目な感じのサイトから、エロサイトの露骨な広告バナーで充満しているミもフタもない感じのところまで。きれいな女性の顔写真がトップページに載っているところも多いけれど、あれはきっと顔だけのモデルなんだろうな。サクラっていうの?…きわどい内容の投稿を自分の顔写真つきで載せるはずないものね。
 私が探しているのはエッチ、というかプレイの相手だったし、サクラと本物の区別がつかないところに書くのも嫌だった。それで、いくつか比較検討した結果“ Secret Garden ”というところにした。秘密の花園。大人の関係希望者の中でも、 SM ほかアブノーマルな世界に関心のある男女の投稿が多いところ。出会いを求める者が掲示板にアピールの投稿をし、それに応えたい者が返信すると、サイトから投稿者にメールが転送されるというしくみ。その後は投稿者がこれはという人に直接メールをし、連絡を取り合うことになる。
 会費は男性のみ必要で、女性は一切無料だけれど、「なりすまし」や業者の投稿を防ぐためにサイト運営者から女性会員には電話での確認が入ることになっている。本人が添付する写真も、たいていは髪型がわかる程度で、顔は隠れている。
 投稿する前に、他の女性の投稿を参考にさせてもらった。目的がはっきりしているだけに、なかなかすごい内容のもある。すべてが本物ではないのだろうが、すべてが偽物でもないはず。
 若い娘はよくこんなのを書いている。

・ 20 歳フリーターだよ。 162 ・ 46 ・ 85 ・ 60 ・ 86 で〜す。○○に似てるってよく言われるの。年上の優しい人がいいな。気の合った人には写真も送るね!
・ 23 歳 OL です。彼氏と別れたばかりで淋しいです。温めてくれる方はいませんか?

 次は不倫希望の人妻の典型。

・ 35 歳既婚です。夫とはセックスレスで、昼間も退屈。どなたか割り切りの関係で楽しみませんか?

 このあと、個人的な嗜好など延々と書いてあるものもあるが、概して短く、内容もなくて、読んでもつまらない。それでも大量の男性が彼女たちにメールを送り、女の側が選んで会うことになるようだ。まあ、目的が一緒なら当人たちの自由なのだが、女のメッセージがつまらなければ、メールを寄こす男性にもあまり期待はできないのではないだろうか。女もある程度はアピールして、それなりの男性に選ばれる必要があると思うのだ。
 写真を出す勇気はなかったので、私は純粋に内容とデータで選ばれることになる。どうせ仮名で書くのだからと、正直な気持ちを出してみようと思った。文章とデータから「この子を抱いてみたい」と思わせるようなものを書く。どうしても長文になるので、ちょっと異色かも知れないが、できるだけ本音を出したかった。それに、この程度の文をちゃんと読んでくれて、私の希望を理解してくれる男性でなくては困るのだし。
 中には長文の女性もちゃんといて、その訴えは私の投稿などよりはるかに切実だ。たとえば−−

■私を鎮めてください
○名前:真奈美 ○年齢: 28 歳 ○住所:東京都 ○希望:アブノーマル
○職業:編集者 ○結婚:既婚 ○誕生日: 1 月 26 日 ○血液型: A 型
○身長: 156 cm ○体重: 43 kg ○靴: 23.0 cm ○ BWH : 83 - 57 - 84
○煙草:吸わない
[アピール]
はじめまして。都内の 28 歳会社員です。恥ずかしいのをこらえて、率直に書きます。
既婚ですが、夫とはここ数か月セックスをしていません。沸き立ってくるものを一人でなんとか鎮めてはいますが、そろそろ身がもたなくなってきました。どうしても男性に抱かれたいのです。 また、普通のセックスしか経験はありませんが、私はそれでは完全燃焼できずにいる気がしています。たぶん被虐願望があり、縄で縛られたり、全身の性感帯を執拗に舐められたり、筆でいたずらされたり、バイブで前後を同時に貫かれたりして、おもちゃにされながら何度も何度も昇り詰めてみたいのです。腰が抜けるほど…。
虫のいいお願いで恐縮ですが、私の願望を安全に実現してくださる方はいらっしゃいませんか。年齢・容姿は問いません。できれば経験が豊富で、上手にしてくださる方にお願いしたいです。私の方が希望を言うばかりでは申し訳ないので、私もできる限り貴男のご要望にお応えするつもりです。
細身ながらけっこう美しい裸体だという自負があります。巨乳好きの方にがっかりされてはいけないので、貧乳であることを最初にお断りしておきます。
どうかよい方に巡り逢えますように…。

−−しっとりと書いていながら、内容は大胆で、何を求めているかが明確だ。これを読んだ S 男性からメールが殺到しているに違いない。この投稿のあと、男性のアピールのページにも、

・ちょっと縛られてみたいという願望のある人いない?
・犯されたい願望のある人いない?
・アブノーマルなセックスに興味ない?
・未知の世界を体験してみませんか?

という傾向の書き込みが増えたようだ。それを見てメールする女性がいるかどうかは別として。
 私の投稿は上の真奈美さんに多分に影響された。なかなか同じようにはいかないが、お願いしたいことははっきり書けたと思う。 SM に興味津々、ちょっと冒険してみたい、無邪気なオンナノコという路線でいってみようということで。実際その通りなのだから…。
 ハンドル名の「ユリ」は、私の妄想の中で酷い目に遭う、私の分身の名。しっかり者で、ちょっとおてんばで、でも M 。虐められると不本意にも感じてしまう 21 歳だ。
 <医学的知識>云々は、書こうか書くまいかと迷った。本当は、安全にかつ上手にしてくれる人なら医療関係にこだわりはしない。でも、見ず知らずの男性に身を任せる以上、“保険”もかけなくては怖くてたまらない。私は SM プレイを含めた「レイプごっこ」をしたいのであって、本当に痛めつけられたり、病気を伝染されたりするのは絶対に御免だ。その点、医療関係者であれば人体の知識も社会的信用もあり、彼らのほうこそ無用のトラブルを避けたいに違いないから、プレイの相手としてはベストだ。男を職業で選り好みしてる、と思われても構わない。

 彼とのセックスを物足りなく感じ始めたのはいつだっただろう−−
 彼は私をとても大切にしてくれている。でも、セックスのときはあっさりしたものだ。
 誰かが言っていた。普通の男は、自分が出すことしか考えていない−−
 彼もそうなのかも知れない。愛撫の段階でせっかく私がいきそうになっているのに、挿れたくなるといそいそとコンドームを着けにかかる。私だっていかせてほしいのに、自分が気持ちよくなることが優先なのだ。
 「いく」という感覚はオナニーで知っている。だが不幸にして、セックスではまだいったことがない。大学 1 年のときに初体験し、その当時の彼から数えて今の彼が 3 人目。どの人も私をいかせようとはしていないみたい。
 たとえば私はクンニリングスをされることに憧れているのだけれど、「元カレ」たちにはされたことがなかったし、今の彼もしてくれる気配はない。私からおねだりするのが恥ずかしくて、ある時思い切って彼のを口に含んでみた。お返しにクンニをしてくれると期待したのだけれど、彼は私がフェラチオを好きなのだと誤解してしまって、以来毎回要求してくるうえに、彼は私にはしてくれない。フェラを嫌いなわけではないが、それ以上にクンニをされたいのだ。
 私はどうやら全身がすごく敏感。だから全身を丁寧に愛撫されればそれだけで絶頂するかも知れないのに、そんな経験はない。ましてクンニなどされたらひとたまりもないはずだけれど、それも未だ願望に過ぎない。
 願わくは、縛られてみたい。自分で脚を縛ってみたりしているけれど、全然感じない。腕を縛られ、脚もみだらに割り裂かれて、敏感な全身に指や舌を這わされて、悶え狂ってみたい。性感をいやがうえにも高められて、もう許して、いかせてと懇願するまで焦らされてもみたい。
 そうして、憧れのクンニリングスで絶頂してみたい。股間に顔を埋められて、いやらしく貪られたい。アヌスから会陰、ヴァギナと襞のひとつひとつを抉るように舌を刺してほしい。クリトリスの包皮を剥いて、噛んだり吸ったりしてほしい。私が何度絶頂しても顔を上げないで、私がダウンしてしまうまでクンニを続けてほしい−−
 今の彼も、セックスがつまらないという一点を除けば得難い人だし、友達にも羨ましがられる。だからずるずると別れられないでいる−−そんな今日この頃、彼への腹いせというわけではないけれど、とうとう我慢も限界に達した。これも浮気というのか、技巧を凝らして私を深い快楽へ導いてくれそうな人を“公募”することにしたのだった。本当に誰かに身を任せるかどうかはわからない。まずは訴え出てみよう−−そう思った。
 別の理由もある。以前は考えたこともなかったが、いわゆる援助を受けたいのだ。
 奈良で父がやっている事業がふるわない。学費と部屋代は心配するなと言われているが、生活費の仕送りは期待できなくなってきた。何かアルバイトをと探してはみても、実入りのいいバイトは残っていない。普通のバイトでたくさん稼ぐには時間がかかる。でも、理工学部の 4 年生にはバイトに充てられる時間は限られている。来春からは大学院に進むので、ますます時間はなくなる。
 普通でないバイトというのも真剣に考えた。ずばり、 SM クラブの M 女。でも、不特定多数を相手のプロとしてやっていける自信も精神的な余裕もない。お客をとる、ということには並大抵ではない覚悟が必要なはず。それに、私のごとき小娘には想像もつかないような、すごくハードなプレイというのを強いられるかも知れないし…。
 出会い系で「いい人」、つまり安全に私の願望を成就させてくれる人が見つかれば、私は希望だけ言ってあとはお任せすればいいし、気に入られれば援助の額もはずんでもらえるだろう。相手は何人いてもいいのだ。
 たいていの男性に気に入られる自信はある。自分で言うのもおこがましいが、中学生の頃からよくもてた。さすがに七瀬こずえちゃんにはかなわないけれど、人並み以上には可愛いと思う。
 清風館大の入学式の日に「ミス清風館に応募しないか」と早くも誘われたっけ…。身長はないし、貧乳だし、そういう場に出るようなオーラは持ち合わせていないのでお断りしたが、あとで女子の少ない理工キャンパスのミスには選ばれてしまった。以来、学部では顔が知られてしまって、なんとなく日常的に男子の視線に晒されてきた。さすがに 4 年目となったころには、もう慣れたけれどね…。
 それでも、写真を盗み撮りされたり、男子トイレにはいわゆる卑猥な落書きをされたりと、落ち着かない日常ではある。男子の多い環境でミニスカートやショートパンツのお洒落を楽しんでいるのも良くないのか、「阿倍淳子は誘っている」という類の噂も絶えない。落ち着かないどころか、迷惑なことだ。
 まあ、生意気を承知で言えば“ Secret Garden ”の男性会員にとって私はご馳走に違いない。ミス清風館理工の阿倍淳子だものね…。こんなに可愛い現役の女子大生を、縛ったり、オモチャで責めたり、そして犯したりと自由にできるなら、普通の男性は狂喜するはずなのだ。

2 ラブコール

 投稿してほどなくメールが来始めた。「受信」をクリックすると−−「ラブコール」というタイトルのメールが雪崩を打つように届き始めた。
(うゎー…なんて数なの?…)
 投稿してからまだ 15 分も経っていない。ものすごい食いつきだ。呆れながらも、嬉しいのは確かだった。ちょっとドキドキする。この数では、パソコンでなくては見切れない。携帯で登録しなくて良かった。しかし−−
(…何やのん、これ…)
 開封してみると、期待したような文面のものにはなかなかない出会えないのだった。
 まず、概して短い。一刻も早く、誰よりも早く私にアクセスしようと思うのか、慌てて打っている感じがする。たとえばこんなのが−−

・お任せくださーい!
・僕のペットになってほしい。
・気持ちよくしてあげるよ。
・君のような M の女性を探していました。
・明日東京に出張です。一夜限りのデートはいかがですか?
・バイブを入れたまま静かなレストランで食事でもどうですか?
・ SM ってやったことないんだけど、君となら挑戦してみたいな。

 これで終わり。こんなので女の子が返事を書くとでも思ってるのだろうか−−そもそも、私の投稿をちゃんと読んでくれているのかも疑わしい。 SM は素人だと堂々と書いてあったりするし、医療関係者が希望なのにそこを書いてくれている人もいない。途中から無惨にも文字化けして読めないのまである。
 また、私が誰かの奴隷になりたがっていると誤解しているのも目立つ。私、学校があるから誰かの奴隷にはなれないし、そういう願望もない。調教されたいわけでもないんだけど、調教したい人は多いみたい。わざとなのか地なのか、すごく下品なのもある。

・普段は普通のカップル、でも密室で君はメスブタのような奴隷になる。そんな関係を持ちませんか?
・待たせたね。ユリのご主人様だよ。私の言う事は絶対だ。
・いまからコンビニのトイレに入ってオナニーをしなさい。その様子を写メで送りなさい。
・アナルに興味ない?私はアナル専門の S です。アナルの快感を知ると、それ以上のアクメは無いって言うよ。アナル調教に興味があれば連絡ください。
・首輪をつけ、裸でご主人様の帰りを待ち、ご奉仕。目の前での四つんばいでの食事や排泄。裸で四つんばいで犬の散歩をし、電柱で片足を上げておしっこ。命令を守れないときは鞭やろうそくでおしおき。そんなことができる奴隷になって欲しい。
・縛って動けなくしたユリの●ンコに極太のバイブをぶち込んで、ア●ルには俺の●ンポを…ああ興奮するな〜

 こんなのじゃ、感じない。 SM ならこう、というステレオタイプにはまっている感じ。
 こういった感じのメールが、最初の 1 日で何十通も来てしまった。内容はともかく、年代別に分類すると
   20 歳未満  13 人
   20 歳 〜 24 歳  36 人
   25 歳 〜 29 歳  26 人
   30 歳 〜 34 歳  15 人
   35 歳 〜 39 歳  19 人
   40 歳 〜 44 歳  15 人
   45 歳 〜 49 歳  9 人
   50 歳以上  13 人
 内容はともかく、私の身体を目当てに見ず知らずの男性からこんなにリクエストが来るというのは、ちょっとドキドキする経験だ。メールボックスにずらりと並んだ男性のハンドル名にちょっとくらくらする。みんな私を犯したがっている−−
 それにしても、携帯で書いてるからだろうけれど、メールは概して短い。「こんなおれでよかったら」というのがけっこう多いのだが、どんな「おれ」なのかは書いてない。何を判断しろというのだろう。これでは、選べない。
 翌日あたりから違う傾向のメールが届き始めた。内容と長さがあるのである。私の希望をふまえて書いてあるのだが、しかし−−だから、と言うべきか−−かなり直截的になってきた。

■イカせてあげるよ  ケンタ【 19 歳 独身 188 cm 】
こんちは。年下です。文章からするとユリさんはきっといい大学に行ってるんでしょ。おれは頭悪いけど、頭のいいお姉さまが大好きです。身長 188 で、身体もデカイけどアレもデカイです。 20 cm だからね! 何度でも立つしね! 年下だけど、ユリさんを縛り上げてひいひい言わせてあげるよ。やせてるみたいだから、壊さないようにしなくちゃね。ところで、いっぱいイカせてあげればおれの言うことも聞いてくれるんですか? フェラしてごっくんしてくれる? 中出しは OK ? AF は?

−−近場の娘を次々にヤッてる感じ。大きければいいというものじゃないし、こいつの欲望のままに抱かれたら本当に壊されそう。どうせ返事は来ないだろうからと、適当に書いているようでもある。

■コスプレ希望  タフマン【 35 歳 独身 170 cm 】
ユリちゃん、こんっばんは〜。しがないサラリーマンです。満たされない M 願望に身を灼かれて辛いでしょう。お察ししますよ。オナニーだけでは持たないよね。レイプ願望があるんだよね。とすれば、俺の出番に違いない。どうせレイプごっこをするなら、コスプレをお願いしようかな。リクルートスーツを着てもらおうかなあ。濃紺のやつね。シルクのブラウスにリボン、ベージュのパンストに黒のパンプス。初々しい就活ギャルを演じてもらいたいです。で、もちろん緊縛しておれが陵辱するの。その中でユリちゃんの願望を満たしてあげますよ。

−−着衣緊縛レイプ希望の人。私も興味あるけど、サラリーマンの人ではね…。そう思ってそのままにしていたら、続けざまに来た。

■クンニリングス得意です  タフマン【 35 歳 独身 170 cm 】
さきほどのタフマンです。ユリちゃんは、クンニをされたことある? おれは得意だから、任せてね。まず、ユリちゃんを緊縛します。開脚固定して、まずは太腿の柔らかいところからね。ユリちゃんは細身だから脚が敏感なんじゃないかな。脚もたくさん嘗めてあげるからね。もういやというくらい太腿を舐めたら、次はいよいよオ○ンコ。もう潮の香りがぷんぷんしているだろう。アナルから尿道口までべろべろべろべろべろべろ舐めたあと、勃起したクリトリスをちゅばちゅばちゅばちゅばちゅばちゅば吸うよ。アヌスにおれの両手の小指をずぶり。両手の親指で包皮をそろそろと剥く。慣れてないと痛いけど、すぐに良くなるよ。やがておれの歯が剥き出しのクリトリスをしゃくしゃくしゃくしゃくとなぞる。これでユリちゃんはほぼ限界。そこでおれの舌がクリトリスをピンと弾くと、ユリちゃんはかっと眼を剥いて絶頂! そこで終わるわけではなく、おれの頭はユリちゃんの股間に吸い付いて離れないよ。 5 回、 10 回と絶頂して気を失うまでイカせてあげるからね!

■小説『ユリの場合』  タフマン【 35 歳 独身 170 cm 】
ユリは着衣のまま後ろ手に緊縛され、ベッドに寝かされた。次にパンプスを履いたまま開脚させられ、足首を縛られてしまった(ハァハァ)。人の字縛りである。口には猿轡。ブラウスのボタンを外され、フロントホックのブラを外されると、小さいながら形のいい乳房が露わになる。かぶりを振るユリ。男の両手が乳房を鷲づかみにし、乳首は舌で転がされる。今度は太腿だ。パンストの上から唾液でべとべとになるまで嘗められる。いくぶん細めの脚はかえって敏感で、ユリの喘ぎも切なくなっていく。やがてパンストは引き裂かれ! パンティは鋏でジョキリ! 期待と不安のない交ぜになった眼で股間の男を見つめるユリ。男の顔が股間に沈むと同時に、ユリの全身は弓のように反った。 5 分が経ち、 10 分が経って、ユリの悲鳴から力が失われていく。が、勃起しきったクリトリスの包皮が男の歯で剥かれると、再びユリの声が高くなる。シャクッ! シャクッ! シャクッ! …男の首が動くたび、剥き出しになったクリトリスを歯がなぞっていく。ユリの全身が硬直した。「…うむっ!」びくびくと痙攣する脚。ユリが昇り詰めたのを見届けると、男はいきり立ったペニスをユリの中におもむろに沈めていった。やっと猿轡を外されると、ユリの喘ぎ声もまた激しくなる。男のピストンが速くなった。「いくぜえ」「やっ…やめて…中に出さないでっ…」「へへへ…もう間にあわねえよ…おうっ!…」ドピュ、ピュ! 男の汚濁がユリの体内で弾けた(おじさんも今イキました…ハァハァ)。本当はゴム付けるから安心してね!

−−勘弁して…頭おかしいんじゃない。妄想するのは構わないけど、本人に読ませないでよ。こんな文章で私が昂奮したりすると思ってるのかしら…それとも、返事を寄こさないものだから、怒ってメールで報復してきたのかしら。顔も知らない私の投稿だけ見て物語を作って完結してるのね…文章はともかく、内容じたいはそんなところでしょう。靴を履かせたまま脚を縛るっていう辺りからすると、脚フェチなのね。私も脚には自信あるし、脚を責められるのは好きだけど、でもこの人は気味悪い。

■満足させてあげる  哲夫【 37 歳 独身 177 cm 】
ユリちゃんは M っ子なんだね。縛られて、全身舐められたり、バイブで狂わされたりしたいんだね。おれに任せなさーい! してあげる! 何度でもイカせてあげる。 G スポットを責めまくって、何度も潮吹かせてあげる! 溜まってるものを最後の一滴まで搾り取ってあげる! ぜったい満足させてやるよー!

−−だめだめ…。仰る通りなんですけど、露骨すぎる。小娘だと思って気安くしないでください。潮を吹いたことはないし、ちょっと願望あるけど、必ずしも快感はないらしい。潮を吹かされるとしても、「最後の一滴まで搾り取られ」たりしたら死んじゃうっ…。「満足させてやる」っていうセリフにはちょっと引いてしまう。

■拷問する?  コースケ【 30 歳 独身 174 cm 】
わかります、わかります。ユリさん、レディコミ読んでますね。被虐願望だね! 縛られて、拷問されて、犯されて、絶頂しまくって、失神しちゃったりしたいんだね。わかるわかる。これまで辛かったでしょう。もーう大丈夫だよ。おれが全部「安全に」実現してあげる。 SM クラブに通ってるし、いろんな縛りもできるし、道具もたくさん揃えてます。アナルファックも教えるよ。まだやったことないけど、フィストファックとかもどう? 乳首ピアスもビデオで研究してますよ。以上のを 1 回で全部は無理だろうから、長くお付き合いしたいなあ。

−− SM の心得は多少あるようだけれど、すごく下手そうで、危ないという予感がする。からかわれているような気もして、やっぱり放っておいたら、また来た。

■拷問器具開発中  コースケ【 30 歳 独身 174 cm 】
コースケだよ。趣味で木工細工をしていて、今取り組んでいるのがズバリ木馬。といっても、よくある尖ったのじゃなくて(尖ったのも持ってます〜)、真ん中に穴が開いていて、そこから垂直にシャフトが突き出てるの。木馬に完全に跨れば、シャフトがユリさんのアソコにずぶり。苦しいだろうけど、抵抗できないように脚は固定してあげるから。左右の足首にオモリも吊してあげましょう。さらに! シャフトは上下にピストン運動をするのです。これで何度イケるか、試してみましょうね。あ、アナルにも入れてあげるからね!

−−なんだか、無邪気な子どものワガママの犠牲になっていくような錯覚が。怖いのに気に入られちゃったかも…。ほんとにこんな台を作ってるとして、どこに置いてるのかしら。それに載せられちゃったとして、無事で済むとは思えないわね…。
 きわどいことを書けばこういうメールもくるだろうと覚悟はしていた。が、疲れる。
 ちょっと心配していた件に触れたものもあった。たとえば−−

■医学的知識?  ニセ医者【 35 歳 既婚 165 cm 】
M 女のくせに、御主人様の職業を指定してくるとはいい度胸だ。何様のつもりかね? きっとお前は容姿に恵まれているのだろう。若くて可愛ければ何でも思い通りになると思っているな。何か勘違いしてないか?…どうせ医師免許証など見たことがないだろう。お前に会う時には偽造するか、知り合いの医者にでも免許状を借りて、それを持っていってやる。馬鹿なお前はそれを信じ込んで、あっさり身を任せるだろう。縛り上げたらこっちのものだ。お望み通り、死ぬほど痛めつけてやろう。覚悟しておけよ。

−−悪意も感じるけど、警告と受け止めよう。確かにそういう可能性もありそうだ。本当に医療関係者かどうかをどうやって確かめるのかは後で考えるつもりだった。メールで済んでよかった。
 このメールも怖かったが、本当に凍りついたのは次のメールだ−−

■見〜つけた!  元同級生【 22歳 独身 172 cm 】
見つけた、見つけた。おまえの投稿の IP アドレスからわかったよ。歳も背格好も居所もぴったりだ。ここにおまえの本名を書いたらショックが大きすぎるだろうから、やめておく。昔振ってくれたその仕返しをしてやるから、覚悟してろ。こんな掲示板で男を募集するなら、どうして俺に言わない? 性欲が溜まってるんなら、どうして俺に犯らせない? 俺では厭なんだろうな。上等だ。近いうちに拉致してやる。俺のアジトに連れ込んで、監禁する。仲間を大勢呼んでやろう。俺一人では不足だろうからな。ご要望の多い小娘を満足させるために応援を呼ぶのさ。 21 歳の女子大生なら上等の御馳走だ。おまえはけっこう上玉だしな。何人で輪姦してやろうか。 5 人? 10 人? 20 人? おまえの写真を流せば、犯りたい奴はうじゃうじゃ集まるだろう。それに、ひとり一発や二発では済まないからな。何百回ぶち込まれるか俺がカウントしてやるからな。簡単にダウンするんじゃないぞ。

−−ただの悪戯にしては悪意に満ちすぎている。たぶん「 20 cm 」の彼と同じで、私が返事を書くとは期待していないのだろう。でも、私みたいな女の子を自由にしてみたい。それで無性に不満が募って、攻撃的なことを書いてきた−−そんなところだと思う。

 そんな調子で、 3 日ほどかけて 300 通くらいのラブコールを受け取った。ストレートなわりには魂の底になかなか響いてこないメールを次々に読んでいたら疲れてしまった。ただ、本物かどうかは定かでないが医療関係者だという人からのメールも少しはあり、中には丁寧なお誘いをくれているのもあった。

■縛りから  ゴロー【 40歳 既婚 169 cm 】
勤務医・外科です。ユリはSMに興味があって、でも経験はまだないんだね。それなら俺が手ほどきしてあげよう。縄の味さえも知らないようだから、まずは縛りから。雑誌のグラビアにあるような縛りをいろいろ試してあげる。オシッコを我慢できずにお漏らししたり、浣腸されて俺の目の前で垂れ流したりするんだよ。

■レイプしてあげる  シュウ【 35歳 独身 176 cm 】
開業医をしてます。内科です。 SM の願望と同じくらいにレイプの願望もあるようだね。 22 歳の女の子を縛ってレイプ。僕の願望そのものです。ブラウスを引き裂き、ストッキングを引き裂き、嫌がる君を強引に責めてあげる。とにかく破れていい服、替えの服を持っておいで。後ろは処女なんだろう。それもいただくからね。

■デカイよ  ゴリ【 29歳 独身 189 cm 】
19 cm の肉棒を見たことがあるかい。ユリは小柄だから、全部は入らないかも知れないね。でも、縛られていれば抵抗はできない。猿轡も必要だろうね。…入れてあげるから…。どんなに拒んでも、俺のデカマラで犯されるんだよ。何度も何度もいくんだよ。想像するだけで濡れてきたんじゃないか。看護師です。

■安心して  ど S おやじ【 44歳 独身 171 cm 】
優しいおじさんです。開業医です。ソフトSMが得意かな。内容は縛りや言葉責め、羞恥プレイ、バイブ責め、蝋燭など。もの凄く痛いことや汚いことはしません。また君が嫌がることも強要しませんので、安心してください。ただし、イキそうになったら我慢させます。イキそうになったら蝋燭をかけ、またイキそうになったら蝋燭をかけて…最後の最後にとことんイカせてあげる。

−−比較的、悪くはないんだけど、インパクトに欠ける。本当に医師や看護師なのかどうかもわからない。
 出会い系でいい人を探すのは無理なのかな…そう思いこみかけたころだった。不意に、私の気持ちをど真ん中でとらえてくれるメールが届いた。グロさんという人からのラブコールだった。

■覚悟があれば  グロ【 42歳 独身 175 cm 】
SM をちょうど 20 年やっきている歯科医です。ユリちゃん、好奇心いっぱいのようだね。普通のセックスは経験があるという前提で書きます。
君を縛って、全身の性感帯を「もう許して」と言うまで舐めてあげましょう。セックスの前戯のような生やさしいものではありません。私は歯科医なので指先も器用です。君は全身の敏感な部分をさんざん責められて性感を高められ、それでも絶頂へは導かれないまま、30 分も 1 時間も焦らされるのです。「寸止め」または「蛇の生殺し」という立派な拷問です。そのあと何らかの手段で絶頂させてあげます。一度いったあとは、バイブも使います。媚薬も使います。何度も潮を吹かせてあげましょう。
鞭打ちや蝋燭は当然です。 SM の基本ですから。躊躇っているようですが、すごく痛いのも経験してもらいます。演技の抵抗でなく、心の底からの抵抗をして、それでも強いられる苦痛、それを経験してこそ真の快楽があるはずだからです。跡が残らないようにしてあげますから、その点は安心を。
私のプレイは長いですから、週末を完全に空けてください。金曜の夕方に始めて少なくとも土曜の朝まで続きますからね。その間、一睡もさせません。終わればぐったりと伸びてしまうでしょう。めちゃめちゃにしてと書いていましたが、本当にめちゃめちゃにされてもいいと覚悟が決まったら、返事をください。
長時間付き合ってもらう分、お手当も用意するつもりです。それが不本意であれば、洋服か靴でも買ってあげましょう。うちの歯科医院で無料検診をしてあげてもいいよ(笑)

 読み終えたとき、私は濡れてしまっていた。厳しくて、優しい。落ち着きもユーモアもある。こんな人が現れるのを待っていたんだ…と、運命のようなものを感じた。もう1日待ってみたけれど、グロさんを越えるインパクトのあるメールは来なかった。
 グロさんにお願いしよう。少なくとも、会ってみるだけの価値はありそうだった。私は返事を書いた。

メールをいただいたユリです。私のような娘にご興味を持ってくださってありがとうございます。グロさんの厳しくて優しい文面に、私、感じてしまいました。私からはあれこれワガママを言わずに、全部お任せしたいという気持ちになっています。
…とは言うものの、まだ少し不安でもあります。一度お目にかかってから、お答えするのでもいいですか?


 15分ほどして返事が来た。

グロです。正直、返事がもらえるとは期待していなかったので、感激してますよ。私はQ駅前で開業しています。
来週の金曜の夕方、もしも空いていたらうちに歯科検診に来ませんか。もちろん無料で診てあげますよ。ちょっとした虫歯なら治療してあげるし、歯石も取ってあげる。さっぱりしたところで、食事に行きましょう。イタリア料理にワインはいかが?


 デートのお誘い。変わったデートになりそうだ。でも、新鮮で楽しそう。

ユリです。お誘いありがとうございます。イタリア料理大好きです。金曜の午後は実験が入っていて、何時に伺えるかわかりませんが、お邪魔したいと思います。夕食時には間に合うはずですが、待っていていただけまか?

 すぐにまた返事が来て、その夜はメール交換が弾んだ−−その後もグロさんから質問が来たり、私が答えたりして、ほんの 1 週間ほどの間にすっかり親密になった。私は完全に心を許してしまっていた−−

【グロ】何時でもどうぞ。午後 6 時に患者もスタッフも帰るので、その後のほうがいいね。 Q 駅の南口のすぐ正面の、 4 階建てのメディカルビルの 2 階です。どうせ本名がばれてしまうから書きますけど「黒田デンタルクリニック」。
ところで、「実験」というと、ユリちゃんは理系なの?

【ユリ】理系です。ある私大の理工学部の、いちおう応用物理というところにおりまして…。金曜は、大学から直行しますね。ちょっと荷物が多くてアレですけど。グロさん…おじさまは、どんな感じの方ですか?

【グロ】おじさんはね、身長 175 cm 、体重 75 kg 。格闘技が好きで、学生時代はプロレス研究会にいました。医療系の大学だったので、学生時代の彼女も理系でした。理系の女の子、好きですよ。
ユリちゃんは、何かスポーツは?

【ユリ】高校まで体操やってました。だから…身体、柔らかいですよ。今はときどきストレッチをするくらいなので、少し固くなりましたけど。参考になりますか?(笑)

【グロ】なりますなります…じゃあ、普通の子には無理なポーズも試せると(笑)。
改めて訊くけど、 SM をひととおり経験したいというのは、ただ縛られたり、オモチャを使われたりしてみたいというだけ?それとも、そいういったプレイを通して官能を高められて、快楽を得たい?…ぶっちゃけて言えば、気持ちよくなりたいのかな?(そうだと思うけど)
それから、多少痛いのは OK だね?痛いのは官能を高めるためのアクセントで、痛がらせるのが目的じゃないよ。だから安心して、おじさんに任せてくれる?

【ユリ】おじさまのお察しの通りです。身動きできなくされた上で、たくさんいかされてみたいのです。痛いのも、気持ちよくしてもらうために必要なことなら、お任せします。
身体が柔らかいと、どんなポーズを取らされるのかしら…ちょっとまずかったかも(笑)

【グロ】もうすっかり私のものになる気でいるみたいだね。いい子だ(笑)ポーズについては少し検討させてもらうことにしようかな(笑)楽しみにしていなさい。
ところで…大事なことを訊いてなかった。立ち入ったことを訊くけど、付き合っている人はいるの?その人ではやはり君の願望は解決されないのかな?

【ユリ】彼はいますし、セックスもしますけど、ごく普通の…というか、あっさりしたものです。
私はたぶん全身が敏感で、丁寧に愛撫されればいってしまうはずなんですけど、そんな経験はまだありません。

【グロ】それは淋しいね。全身が敏感だなんて、そんな宝物のような子なのに、もったいない。たとえばクンニリングスなんかしてくれないの?

【ユリ】まあ…クンニリングスは…私の憧れです(笑)。今の彼を含めて、私はまだ経験がありません。クンニでいってみたいです。おじさまは…クンニで私をいかせてくださいますか?

【グロ】いくらでもね(笑)…クンニは得意だし、好きだし、クンニでよがっている女の子を見るのも好きだよ。手先も器用だけど、舌先も器用なつもりです(笑)
それから、この際だからユリのいちばんの願望を書いてごらん。実現するかどうかは別として、把握しておきたいので。

【ユリ】私の願望はいろいろありますけど、私の中でいちばん大きなスペースを占めているのは…おじさまに引かれたらまずいんですけど…正直に書いちゃいますと、集団に襲われることです。
中学生のころに、従兄のところでたまたまそんな漫画を見てしまって以来、ずっと想像しています。大勢の男の人たちに囲まれて、拷問されたり、レイプされたりするのです。
呆れないでくださいね…。

【グロ】可愛いユリ。呆れたりするわけないじゃないか。願望を打ち明けるのは勇気が要るだろう。ずばり輪姦願望だね。ちっとも変だとは思わないよ。
ただ、おじさんひとりでは輪姦はできない(笑)ので、バイブに活躍してもらうことにしようか。目隠しをして、大勢の男に囲まれている自分を想像していたらいい。ユリが何度いっても、バイブが次々に犯してくるよ。
…これは私の興味なんだけど、妄想の中ではユリはいったい何人に犯されるのかな?

【ユリ】ありがとうございます。さっきのを読んでからちょっと泣いてしまっていました。おじさまは優しいですね。ご質問の人数ですけど… 7 、 8 人くらいです。

【グロ】なるほどね… 7 、 8 人で輪姦となると、どうせひとり 1 回では済まないから、全部で 30 回くらいになるね。残酷だし、卑劣だね。でも、卑劣なシチュエーションだからこそ、ユリの官能は高まるんだろうね。…それじゃあ、プレイのときにはおじさんが 7 、 8 人分を演じてあげる。
今夜はそろそろおしまいにしようか?明日の来るのが待ち遠しいよ。おやすみ。

【ユリ】今夜はなかなか眠れそうにありません。私も楽しみにしています。おやすみなさい…。

−−これが“デート”前夜まで数日間のグロさんとのやりとり。グロさんの優しい言葉に導かれて、私にはもう隠し事はないほどにすべてを打ち明けてしまった。

3 「楼蘭」

 待ちに待った金曜がやってきた。グロさんこと歯科医の黒田さんとのデートの日だ。
 黒田さんのクリニックを訪ね、無料の歯科検診を受けて、食事をして−−たぶんそのあと、そのまま身を任せることになるはずだった。
 晩秋の、よく晴れたが冷え込む日だった。水色のブラウスの上にもっこりした紫色のセーターを着て行くことにした。スカートは濃紺のミニ。ストッキングは黒。靴は濃紺のパンプスにした。出がけに姿見で見ると、清楚で可愛い、いかにも美味しそうな女子大生だ。黒田さんは喜んでくれるだろうか。
 はやる心を抑えて実験を慎重に進め、レポートの書けそうなデータを取り終えたのが午後 5 時。 Q 駅には 6 時 10 分前に到着した。いよいよだった−−
 南口を出ると、その目新しいビルはあっさり見つかった。 2 階にちゃんと「黒田デンタルクリニック」があり、明かりも付いている。扉には鍵がかかっていない。
「…おじゃまします…」
 そう言って扉を開けると、受付からぬっと首が伸びて、
「ユリちゃん?」
「はい…はじめまして」
「いらっしゃい。黒田です…いやー…」
 黒田さんは、メールにあった通り、わりあい大柄。優しそうな目。こんな感じの人が格闘家にいたような気もする。黒田さんが私にスリッパを勧め、腕組みをしながら、上から下まで眺める。
「可愛いんだねー…想像をはるかに超えちゃってるよ」
「お気に召しますか?…可愛くしてきました…なんて。フフ」
「ふふ。召します召します…こんな可愛い子だったとは」
 私の身体のあちこちを至近距離から見つめる。
「おじさまったら、いやだわ…恥ずかしいです」
「そう言いながら、自分でもまんざらじゃないんだろう。そんな挑発するようなミニを穿いて」
「ミニが好きなんです…おじさまも?」
「おじさんもミニスカートは好きだなあ…ユリちゃん、そのアクセントからすると関西?」
「ええ…奈良の出身なんです」
「へえ…いいね。あをによし奈良の都より美少女来たりて…大人もすなる SM プレイといふものを、少女もしてみんとてするなり」
「何ですそれ」
「奈良って聞くと心は古代に飛ぶよね」
「紀貫之は平安ですけど。うふふ…」
「ああ、そうだよな。フフフ…」
「ふふ…」
「それじゃ、独り暮らしかな」
「はい…大学のそばのワンルームです」
「…っていうことは、週末いっぱいカンキンされても誰にも何も言われないと」
「そうなんです。好都合です」
「全くだね。ふふふ…彼氏には?」
「…週末は帰省するってウソついてあります」
「悪い子だなあ」
 診察室へ導かれた。大きくはないが、小綺麗で清潔なオフィスだった。
「じゃあ、約束だから」
 診察台に横になるように言われた。スカートの裾から伸びる脚を鑑賞されるのにはもってこい。そのためにミニを穿いてきたのだ。黒田さんによく見てもらいたかった。
「あの…」
「何?」
「女の子の歯を見て、幻滅したりしませんか」
「ああ…心配ご無用。職業柄、歯は歯として見るから…はい、あーん」
「…あーん」
「…すごく綺麗な歯並びだね。虫歯の治療の跡もないし…健康優良だね」
 中学のころ矯正して、歯並びには自信がある。乳歯が抜けてからは虫歯になったこともなかった。歯を含めて、中学時代からルックスには気を遣ってきたほうだ。
「それじゃ、歯石を取ろうか。それで、さ。ユリちゃん」
「…はい?」
「ちょっと顔色が良くないようだけど、疲れてるんじゃないか」
「レポートがたくさんあって、少し寝不足ですけど…でも、平気です」
 レポートがあったのは本当だが、寝不足の本当の理由は、あちこちの出会い系サイトに毎晩のように投稿していたからだ。そして、官能をくすぐる過激なメールをフォルダに移動、それを読み返しては淫欲を高めていたのだ。ただし、今夜かなりの確かさで予期されるグロさんの SM プレイに備えて、オナニーは控えてきた。
「点滴してあげようか?」
 栄養剤のようなものだろうか。
「…よろしいんですか?」
「歯石を取ってる間に、ちょうどいいと思うよ」
 グロさんはてきぱきと準備を進め、私の左腕に例のゴムを巻くと、消毒し、静脈に針を打った−−
「眠くなったら、眠っていいからね」
「ありがとうございます…」
 S の男性はマメで優しいというけれど、本当だ。そう思ううちに、私はすとん、と意識を失っていた−−

 都内某所の地下に「楼蘭」という会員制クラブがある。
 オーナーの諸星は古書購入販売・裏 DVD 製作販売など、自分の趣味に任せて手広く経営し、仲間うちからはその古書店の名をとって「昇華堂」と呼ばれている。
 諸星には S プレイの趣味があり、あるパブで知り合った S 男が自分のパートナーを数人がかりで調教してみたいと言うので、会場として古書店地下の倉庫スペースを提供した。それ以来、いろいろな S 男が M 女を連れ込んでは「生贄」にして複数で弄ぶという「例会」を不定期に実施してきている。
 例会を重ねるうち、縄やバイブレータをはじめとする小道具・大道具類が徐々に充実していった。防音工事を施し、ステージを設け、照明や録画録音・場内アナウンスの機材も入れた。当初は SM プレイだけだったが、 M 女の中には官能が高まったところで犯されたいと訴える者もいて、つまりは本人の了解を得た上での輪姦を採り入れるようにもなっていた。
 口コミで例会の参加者は徐々に増え、生贄に志願してくる M 女や、資金を出す代わりにショーとして見物させてくれという「ギャラリー」も集まり始めた。 M 女らは不定期に生贄になるほか、そうでない時にはドレスアップしてギャラリーの世話を焼くのである。
 クラブを維持していくにはギャラリーからの資金提供が欠かせない。彼らは会社役員などを引退した、つまりはひひじじいどもが多く、 S 男の集団がひとりの生贄を陵辱する図絵を見てその瞬間だけ機能を回復し、傍らに控えるスタッフの M 女に性欲処理を任せる。ショーの最中は生贄への効果的な言葉責めに余念がなく、それなりに貴重な存在だ。
 S 男のスタッフも増えた。ただ、昇華堂=諸星の方針として、 M 女を痛めつけるだけのプレイはしない。あくまで M 女の潜在願望を引き出し、官能を高め、究極の快楽を与える。いってみれば M 女に<奉仕>するような役割だ。そのためには数にものを言わせるのが有効だし、 M 女の昂奮も高まるので、ひとりの M 女に対して S 男は集団であたるのである。このような方針を気に入り、かつ諸星の信用を得た者がスタッフとなっていく。
 彼らは概して S プレイの熟練者であり、中には医師も薬剤師もいる。教師、土建屋、ペットショップのオーナー…と職業は様々だ。ただし、その筋の人間の出入りには十分に気を配っており、そのためもあって弁護士や警察関係者をもスタッフに加えている。土建屋は内装なども手がけているので、ショーのための大道具・小道具を注文に合わせて製作してくれる。
 在籍する M 女はそれぞれに人気者だが、新人も求められる。何かのはずみで生贄にされた女が、怯えながら集団に陵辱され快楽地獄に堕ちていく、その様を見るのがギャラリーのひひじいいどもにはたまらない。無論それは S 男のスタッフにしても至高の快楽である。それで諸星ほかスタッフは新人 M 女の発掘に日常から余念がない。
 そのひとつの方法として出会い系サイトの観測をし、これはという女には分担してメールを送るのだ。これで簡単につかまるわけではないが、今回の淳子のように見事にかかってくることもある−−

 どのくらい眠っていたのだろう−−
 大勢の人間の気配とざわめきを感じて、私は覚醒する。
 ここは、いったいどこ?−−
 私は、どうしたのだろう?−−
 腕が不自由だった。足許が不安定だった。そして−−下腹を中心に、むらむらと高まる感覚があった。
(…あっ…)
 縛られていた。両腕を後ろに組まされ、手首を束ねられて、その縄が乳房の上下に回されて、私の上半身を締め上げていた。中学生のころからずっと憧れていた「後ろ手縛り」だった−−
 そして、私の身体は上方から吊されていた。足許が不安定なのはそのためだった。パンプスの爪先が辛うじて床に着くかどうかという高さ。
 そのパンプスは、私のものではない。きらきら光る赤。
 ストッキングも、さっきまで穿いていたパンストではない。白のガーター式。
 洋服も違った。ブラウスやスカートではなく、鮮やかなブルーのチャイナドレスを着せられていた。
(…っ!…)
 その私の姿が、その部屋のあちこちにある無数のスクリーンに映し出されていたのだった。
 縛られて吊されている全身。顔のアップ。上下の縄でくびり出された乳房のアップ。チャイナのスリットからのぞく脚のアップ−−
 そして−−暗くてよくわからなかったのだが−−私は広い部屋の中央にいて、数メートルの距離を置いた周りには大勢の人間がいた。
「…な…」
 なかなか声が出なかった。
「…何?…」
「お目覚めか」
 場内にアナウンスが入る。それを機に、私に向けて視線が集まった。おびただしい数の、いやらしい視線。
「自分がどんな状況にあるのか、わかるかな。ユリちゃん…いや…」
 とんでもないことが始まる予感だけがあった。
「淳子ちゃん、だね」
「…どっ…」
 どうして本名を−−
 そうだ。バッグには学生証をはじめ、名前のわかるものがいくらでも入っている。それを見られたのだ。
「…黒田さんっ!…」
「だましたのは申し訳なかったが、君もまんまと罠にはまってくれたからなあ」
 アナウンスの声は黒田ではないようだ。
「ご来場の皆さんにご説明いたしましょう。まず本日の生贄は」
 広間の中央、私が吊されているそのすぐ横に、ひときわ大きいスクリーンがある。そこには私の顔が大映しになっていたが−−

 阿倍淳子(あべ・じゅんこ) 1986年4月19日生 22歳
 奈良県出身 清風館大学理工学部応用物理学科4年
 身長 156 cm 体重 42 kg 靴 22.5 cm B81-W57-H83

 私の本名や大学名など−−
 場内からほう、という声が上がる。優秀じゃないか、とも−−
「…やっ…やめてっ!…」
「どこの誰だかわからない娘では、ご来賓の方々にご不満が生じるのでね」
 来賓−−だんだんわかってきた。私は間違いなく、ここで辱めを受けて−−それを場内の観衆に見られるのだ。
(…SMショー?…)
 その可能性は大いにあった。
「…淳子はごく最近、ある出会い系サイトに投稿しました」

中学生のころからコミックや小説でSMやバイオレンスの世界に親しみ、憧れてきました。
自分はきっとMだと思います。その願望をずーっと我慢してきたんですが、そろそろ冒険してみてもいいんじゃないかって考えました。身体の中にずっと溜め込んできた私の秘密の欲望を、解放してくださる方を探しています。


 私が投稿したアピール。あまりの恥ずかしさに身をよじる私の横で、観衆はその文面と私とを見比べている。

レイプみたいに、私を辱めてくださいませんか。後ろ手に縛られてみたいです。そうして、うーんとエッチなことをされたいな。オモチャで責められたり…。SMプレイというものをひととおり経験してみたいんです。
どうぞ私をめちゃめちゃにしてっ…。(ただ、初心者ですので、あまり痛いのは堪忍してっ…)


「めちゃめちゃにされるところ、見たいなあ」
 野次が飛び、続けて口笛。私はついに涙をこぼした。

それから、恥ずかしすぎてここには書けない具体的な願望が実はたくさんあります。それらはお返事のメールで打ち明けます。
私はタレントの七瀬こずえちゃんに似ていると言われます。お会いしてがっかりさせることはないと思います。


「こずえよりずっと可愛いくてエロいぞっ」
「ファンになっちゃうよ」
「ありがとうございます」
 私にはありがたくなどないのに、アナウンスが礼を言う。
「本人もそのつもりだったのでしょうが、きわめて挑発的な文章です。これだけの内容ですから、メールが殺到しました」
 続けて−−馴染みのある画面が現れた。メールソフトに「ラブコール」という名の大量の受信記録。
(…私の…パソコンだっ…)
 大学で使うので、バッグにPCを入れて持ち歩いている。その中を見られたのだ。セキュリティも何もしていなかった。していても無駄だったかも知れないが。
「これらのメールの中には私どものスタッフからのものも多く含まれています」
(…え…)
「出会い系サイトで新人が簡単に見つかるとは考えておりませんが、これはという投稿には数名がかりでメールを送ってみています。どうやら淳子にはいろいろな願望があるらしい。考えつくことを何人かで分担して送ってみました。すると、ものの見事に引っかかってくれたと」
 黒田のメールは−−私をこのショーに使うために−−
「淳子は安全上の理由から医療関係者を探していました。当方のスタッフにも医療関係者はおりますし、その者も、そうでない者も、淳子へメールを送りました。たまたま引っかけることに成功したのは歯科医でしたが」
「偉い!」
 黒田を称えるような拍手。
 私は身を強ばらせて、スクリーンから顔を背けている。他に何もできない。
「ありがとうございます。そのメールをご覧ください」

SMをちょうど20年やっきている42歳の歯科医、独身です。ユリちゃん、好奇心いっぱいのようだね。普通のセックスは経験があるという前提で書きます。
君を縛って、全身の性感帯を「もう許して」と言うまで舐めてあげましょう。セックスの前戯のような生やさしいものではありません。私は歯科医なので指先も器用です。君は全身の敏感な部分をさんざん責められて性感を高められ、それでも絶頂へは導かれないまま、2時間も3時間も焦らされるのです。蛇の生殺しという立派な拷問です。そのあと何らかの手段で絶頂させてあげます。一度いったあとは、バイブも使います。媚薬も使います。何度も潮を吹かせて、最後の一滴まで絞り取ってあげましょう。


「というメールに淳子は感じ入り、このメールの主に返事を出します。どうやら他のメールには一切返信をしていないらしい。他のスタッフはものの見事に振られたというわけで」
 場内に爆笑が起こる。
(…あっ…)
 いけない。黒田へのメールも全部残っている。と、いうことは−−
「その後のやりとりもここにありますので、おいおい、ご覧いただくことにしましょう」
「…やっ…」
「これから自分の身に加えられるであろう性の拷問。その期待にうちふるえる淳子を鑑賞していただきながら、淳子の秘密の願望をあからさまにして参りましょう」
 拍手喝采が起きた。
「やめてぇっ!…」
 私はかぶりを振って泣く。ただ、同時に−−
 さっきから下腹で疼いている感覚に、戸惑っている。
 どうしたことだろう。覚醒したときには、私の体内に精が湧き起こっていた。私の身体が、性的な快楽を求めている。私が身悶えているのは、恥ずかしさのためもあったが、むしろむらむらと湧き起こる淫欲をこらえるためだった。
(…どっ…どうして…)
 太腿を擦り合わせて秘部を締め付けなくては、一時も我慢ができない。まだ何もされていないのに、そこはじわじわと潤っているに違いなかった。少しでも油断すると、太腿を伝って愛液が滴りそうだ。
「…はっ…」
 つい、喘ぎ声が出た。それを観衆に聞かれた。
「どうした?お嬢ちゃん、もう感じちゃってるのか」
 嘲笑に包まれた。
「そんなに身体をくねらせてたら、そそられちゃうよ」
「縛られて大勢に取り囲まれて、昂奮してるのかな?」
「…そっ…」
 恥ずかしさが募り、涙がこぼれた。
「…そんなんじゃ…ありませんっ…」
「関西のイントネーションがなんだかそそるねえ」
「薬でも盛られたのかな?」
(…え…)
 薬。
 −−といえば−−点滴−−
「ご推察のとおりです」
「やっぱりな。悪いおじさんたちだねえ」
「淳子を眠らせるために睡眠薬を点滴したのですが、ついでに媚薬を適量仕込んでおきました」
「適量ね」
「適量といっても、朝までずっと効いている程度ですので」
「そりゃ多すぎるだろうぜ」
「淳子ちゃんは初心者なんだろう」
 ぎゃはははは…
 また嘲笑が起きる。それは、私を拉致した一味に対するものではない。私を追い詰めるためのものだ。
 媚薬−−
 忌まわしい薬が、私の淫欲を掻き立てている。それが朝まで私を苛む−−
 そう思うと、苦しさが増した気がして、さらに太腿を締めた。そのとき−−
「…あッ!…」
 ぶるぶると震えが来た。
 咄嗟に物陰から4人の男が現れ、私の足許に構えた。両脚を引きはがされる。チャイナの裾が捲られ−−
 その瞬間、私は失禁していた。
 シャアアアアア…
 筋書きどおりということなのか、私が放尿する前からバケツが用意されていた。部屋中に尿の匂いが漂う−−
「ひょおお…媚薬を盛られたと聞かされただけでイキやがった」
 次々に恥ずかしい思いをさせられて、私はもはや声も出ない。ただすすり泣くばかりだ。
「化粧っ気がないから、泣き顔も安心して見てられるよ。可愛いねえ」
 部屋のスクリーンには、私が失禁するシーンが繰り返し映されていた。顔もアップにされている。
「淳子に盛った媚薬には多少は利尿作用もありますので、無理もありませんが…しかし、皆様の前で失態を演じたことには違いありません」
「そうだな」
「罰を与えましょう」
「待ってました」
(…罰?…)
 先ほどの4人が上半身裸になり−−手に手に鞭を持っていた。

 私の着せられている青のチャイナは、陵辱シーンを演出するものなのだろう。
 少し変わった肌触りだった。少しごわごわするような−−まるで紙でできているような。
 4人の男が鞭を持って私を取り囲む。みな大きい。そして屈強そうだ。私の頭のはるか上方から、怯える私を見据える。冷たい目で−−  2人が私の両脚の下にかがみ、左右の足首を縛り始めた。
「…やっ…」
 その縄は左右の支柱にぴんと伸ばされ、固定される。両脚の角度は60度くらい。もともとパンプスの爪先が辛うじて着く状態だったのが、これで完全に足が宙に浮いてしまった。
 そして−−
 ビシッ!…
 私の両脚をめがけ、四方から鞭がうなった。
「…うあっ!…」
 左右に2本ずつの鞭が太腿を直撃した。初めて経験する痛み。続けて2度、3度と鞭はうなる。太腿を、ふくらはぎを、鋭い痛みが襲う。そして−−チャイナは、少しずつ引き裂かれていった。やはり紙なのだ。
「…やめてぇっ!…」
 4本の鞭に脚を打たれて悶える私をよそに、打撃は続く。チャイナの下半分がおよそずたずたになると、次は上半身だった。背中にはもちろん、胸にも容赦なく鞭が来る。
「…きゃああっ!…」
 やがて私の全身が露わになると、鞭打ちは止まった。
 痛みから解放された安堵から、ぐったりと力を失う私−−
 私が身につけているのは、ブラジャーにパンティ、ガーターストッキング。いずれも色は白。全身の肌に赤いミミズ腫れができ、一部は血が滲んでもいる。その赤が、下着の白を際だたせている。ほとんど裸に剥かれた私の姿は観衆の目にさらされ、同時に、部屋中のスクリーンに映し出されている。
 ジョキリ−−
 不意に冷たい金属の感覚。ハサミでブラの中央を切られたのだ。ぱっ…と乳房が露わになった。
「…いやっ!…」
 身をよじることしかできない。そして−−
 ジョキリ−−
 当然ながら、次はパンティだった。
「…あっ、いやあっ!…」
 何十人いるのか、観衆の席から感じられる視線が凶暴なものになっていく。おそるおそるスクリーンを見ると、私のそこがアップになっていた。陰毛の一本一本までが確かめられるほど。脚を閉じようとしても、足首を縛られて60度の角度をつけられていては無理だった。  私の泣き顔もまたアップにされている。
 脚に男たちの手を感じた。縄が巻き付いている足首をさらに2本の手ががっしりとつかみ、残る6本の手がふくらはぎを、膝を、太腿を這っている。
「…う…」
 先の鞭打ちとは打って変わって、繊細なタッチ。それは、私の性感を高めるためのものだ。
「…あっ…うっ…」
 辛い性感に仰け反りながらスクリーンを見ると、4本の手が内腿をさわさわと這っている。
「…いやあっ…」
 そのとき、
 ドクリ−−
 太腿をぎゅっと閉じて秘部を締め付け、辛うじてこらえていた淫欲。失禁し、鞭で打たれている間は引いていたその波が−−脚を開かされ、8本の手で隠微な愛撫を受け始めたとたん、堰が切れた。
 愛液が溢れてしまった。一部はそのまま床へ滴り落ち、残りは太腿を伝って流れ落ちていく。
「オシッコじゃないものが溢れ出したぞお」
 恥ずかしさに拍車がかかり、顔を背ける。その間も、脚への愛撫は続いている。
(…だめぇ…)
 こらえることができなかった。脚ががくがくと震え、愛液がぽたり、ぽたりと滴る。やがてそれは粘度を増し、ヴァギナからつつー…と糸を引いて落ちるようになる。
 その様がスクリーンでアップになっている。
「薬のせいとはいえ、すっかり反応しちまって、いやらしいお嬢ちゃんだ」
「…うっ、うっ…」
 涙がこぼれた。愛液が滴るのと同調するように−−
「…ここで淳子にもうひとつプレゼントがあります」
 アナウンス。
 何のことなのか−−
「これからベッドに移る前に、もう 1 種類、薬を盛ります」
 奥から別の男が入場してきた。その手には−−注射器が握られていた。
(…な、何?…)
 怯える私の正面に座った。
「これから注射しますのは、皮膚感覚を数倍に高める感覚増幅剤です。それを…」
 4人の男に、左右の脚をがっしりと押さえつけられた。
「左右の太腿に」
 まず、右だった。内腿の、最も柔らかい部分。ストッキングの上から−−抵抗することもできず、針を受けた。
「…うっ!…」
「動くんじゃないぞ」
 感覚増幅剤−−
 すでに適量というには多すぎるらしい媚薬を盛られ、私の下腹には内部から淫欲のマグマがむらむらと湧き起こり、愛液が溢れている。それに追い打ちをかけるように、またしても卑猥な企みに満ちた薬を注射されれば、いったいどうなるのか。
 これから間違いなく、全身をいじられるのだろう。
 薬など使われなくても、私は−−
「淳子は、本人からのメールによりますと、もともと全身が敏感なようです」
「…くっ!…」
 左の太腿にも来た。
「先の媚薬だけでも淳子には堪えがたいもののはずですが、この薬の作用によって…」
「ちょっと可哀想になってきたよ」
「布が触れても感じる、風が吹いても感じる、そんな幸せな状態になるのです」

4 快楽の贄

 私を天井から吊している縄が解かれ、足首の縄も解かれた。両手を後ろ手に戒めていた縄もまた解かれ、一瞬だけ私の身体は自由になったが、そこでひとりの男に軽々と抱きかかえられた。運ばれていく先には−−ベッドがあった。
 円形の巨大なベッドだった。その大きさは、男女2人で使うには大きすぎるものだった。
 私を運ぶ男のほかにも数人が追随する。そして−−
 前方からも、別の集団が現れた。全員、上半身裸だった。
「…いっ…いや…」
 この集団に陵辱を受けるのはあまりにも明らかだった。
 ベッドに放り出された。続けて男たちがわらわらと乗り込んでくる。
(…何人?…いったい、何人がかりなの…)
 十数名。それだけの人数が一度に乗れるだけのベッドだった。
 十数名が、一度に−−何をしようというの?−−
 数名は縄を持っている。
「…ま、待ってっ…縛られなくっても、とてもかなわへん…」
 有無を言わさず、手首を取られた。たちまち頭の後ろに組まされて縛られた。次いで、先と同じように乳房を上下からくびり出すように縄が掛けられ、私の背中に結び目が作られ−−手首の縄もまた、そこへ結わえられた。
 腋の下が完全に晒される格好だ。
「…いやあ…」
 そのときだった−−恐ろしい感覚が全身を蝕み始めたのだった。
 皮膚の薄皮一枚下というあたりに、微細なトゲの集合がうごめくような感覚。ちくちくと刺されるようでもあり、さわさわと撫でられるようでもある。
「…あっ…ああっ!…」
「先ほどの感覚増幅剤が効いてきたようです」
 わずかな空気の動きに、肌が反応する。肌がベッドの生地にこすれると、そこにはひときわ大きな感覚の波がうねる。たまらずに身をよじると、別の部分が生地にこすれて、新たな感覚の波が襲ってくる。その連続。
「…うっ!…あっ…あうッ!…」
 まるで無数の虫が肌を這っているようだ。
 皮膚感覚が数倍になり、それこそ息を吹きかけられただけで、しびれるくらい。まるで全身が性器になったかのようだ。
 媚薬を盛られ、感覚増幅剤を注射されて、それにまんまと反応してしまっている私の身体−−これから、この人数にさんざんいじられるというのに。
(…いったい、どうなるの…)
「本日、淳子には、珍しいポーズを取ってもらうことにします」
 腋を晒した姿勢のまま、上半身を起こされた。
「こちらをご覧ください。淳子からのメールです」

高校まで体操やってました。だから…身体、柔らかいですよ。今はときどきストレッチをするくらいなので、少し固くなりましたけど。参考になりますか?(笑)

 スクリーンに、私からのメール−−
「淳子は体操の経験者で、身体が柔らかい。そこで…せっかくですので、両脚をきっちり開いてもらうことにしましょう」
「そりゃあいい」
(…何ですって…)
「左右に開くのはきついでしょうから、とりあえず前後に180度です」
 口笛が鳴った。
 男たちが私の両脚をこじ開けにかかる。すでに上半身の自由はない。私は太腿を閉じて抵抗を試みたが、無駄だった。左右の脚に4人も5人もかかられては、なすすべもなかった。そして、脚を触られれただけで激しい性感に襲われては、抵抗するにも力が入らない。
「…まっ…待ってっ…」
 前後になら、確かに180度に開脚できる。ただ、私の場合、左が前でなくてはだめなのだ。
 それなのに−−そんなことは知るよしもないのだろうが−−男たちは右を前に、私の両脚を開いていく。
「…だめっ…逆なんですっ…左が前でなきゃ…」
「反対だって言ってるぞ。向きがあるんだろ」
「関西のイントネーションで言われると、なんだかゾクゾクするなあ」
「逆で構わないんじゃないでしょうか。むしろ慣れてない方が」
「拷問になるよな」
(…やめてぇっ…)
 抵抗できないまま、私は右を前に−−つまり、これまでには開いたことのない向きで−−両脚を前後に開かされてしまった。
 股関節にずーんと鈍い痛みがくる。
「…あっ…ああっ!…」
 見る間に、左右の足首に縄が巻かれ、前後にぴんと張られる−−
 万事休すとはこのこと。
 そして−−
 頭の後ろに手首を縛られて不安定な私の上半身に、男たちが群がってきた。
「…あっ、いやっ!…」
 左右の乳房を2人に。
 左右の脇腹を2人に。
 うなじから頬、耳に2人。
 背中に2人。
 そして−−無防備に開放されている腋の下にも、左右から2人。
 唇を押しつけ、舌先で転がし、時に歯を立てる。指が這い、そして揉んでくる。
 スクリーンに映し出される私は、顔しか見えていない。他は、私を貪る男たちの頭や背中ばかりだ。
「…あああっ!…うっ!…いやっ…」
 経験したこともないような性感の渦が、上半身を包んだ。
 男たちはショーに出てくるだけあって、それぞれが陵辱のプロなのだ。私のような小娘には信じられないような指遣い・舌遣いをする。
 こんな男たちが相手では、たったひとりでも私には十分なはず。
 それなのに、この人数。しかも、私の身体は薬で狂わされている−−
「…いいいッ!…」
 左右の脚に激しい性感を覚えて、私は仰け反った。
 無残にも、前後に開かれた左右の脚。そこにも−−数名ずつの男が群がってきたのだ。
 左右の太腿に3人ずつ。膝からふくらはぎにかけても3人ずつ。足の甲から足指にかけても、左右ひとりずつが吸い付いている。
 左右に7人ずつ−−
 ガーターストッキングの上から、唇を押しつけて吸い、舌を這わせ、また噛んでくる。足指の担当は、指を1本1本口に含んでは、指の間に舌を入れてねぶってくるのだ。
 指は、左右に70本ずつ−−それが、さわさわと絶妙なタッチで私を追い詰めてくる。
 あまりの感覚にぴくぴくと震える私の両脚。
 性感に悶えてもがくと、股関節がきしんだ。
(…た、助けて…)
「いま、淳子の全身を24人で責めておりますが…これだけの人数でも、まだ責めていない箇所があります」
「待ってました」
 口笛が鳴る。
(…い、いや…)
 25人目が現れた。黒田だった−−
「…あ…」
「そんな恨めしそうな目で見るな…いま、楽にしてやるから」
 黒田が手にしているのは、電動アンマ機。
 使ったことはないが、それがどんな振動を与えるのか、想像はつく。
「…やっ…やめて…」
「やめてじゃないだろう。早くなんとかしてほしくて、死にそうなんだろ」
 ブブブブブブブブブブ…
 蠢動音がして−−黒田の手が私のそこへ降りていく。
「…だっ、だめっ!…」
 仰け反り、かぶりを振る。
 不安だが、スクリーンを見ずにはいられなかった。
 黒田の手が、私の秘部に近づき−−
 ブブブブブブブブブブ…
 クリトリスにそれが触れた。
 淫靡で、しかも深々と子宮まで突き抜けてくる重い蠢動。
 目の前が真っ白になり−−
「…あっ、いやあっ!…」
 私は男たちを振り払うかのように身もだえ、
 びゅうっ!…びゅううっ!…
 そこから液体をしぶかせて、絶頂した−−

 失神から目覚めると、私の上半身は横たえられていた。
 左右の脚はやはり180度に、しかし今度は左を前に開かされ、やはり足首を縛られて固定されていた。
 私の上半身はベッドの端にあり、下半身はお尻以外、ほとんどベッドからはみ出して宙に浮いている。
 おそるおそる、太腿の間に目をやると−−
 ずらり、と男たちが車座になっていた。
「…あっ…」
 何も隠すもののない私の秘部。そこを、20名もの男たちが凝視していた。さらにその向こうには、ショーの観衆が−−。
 ベッドの上にも男は4人おり、私の上半身を押さえている。乳房を、腋の下を、脇腹を弄びながら−−
「お目覚めか。潮吹き娘だったとはな…」
「潮を吹いて失神までしたが…まだまだ満足はしていないよな」
「薬が効いてるからなあ…くくく」
「何回潮を吹くか、試してみような」
 アナウンスがまた入る。
「ここでまた、淳子のメールを見ていただきましょう」

彼はいますし、セックスもしますけど、ごく普通の…というか、あっさりしたものです。私はたぶん全身が敏感で、丁寧に愛撫されればいってしまうはずなんですけど、そんな経験はまだありません。

まあ…クンニリングスは…私の憧れです(笑)。今の彼を含めて、私はまだ経験がありません。クンニでいってみたいです。おじさまは…クンニで私をいかせてくださいますか?


「淳子は、これだけの美貌に恵まれながら男運は良くないようで、いまだにクンニリングスを知りません」
「22歳まで経験なしか。そりゃ可哀想に」
「それじゃ、してやらなくちゃな」
 この姿勢で、される−−クンニリングスを−−
 一度絶頂させられたが、下腹部の淫欲のマグマは治まってはいないようだった。
「ただし、クンニリングスだけではつまらないので、先ほどの続きもいたします」
(…えっ…)
 あれだけでは済まなかった。180度に開かされた両脚に、またしても男たちが群がってきた。
 感覚増幅剤はまだまだ効き目を保っている。ザワリ、と恐ろしい感覚が蘇った。
「…あっ…く、うっ!…いいいッ!…」
 今度は−−左右に10人ずつだった。
「…いやっ、あっ!…いやあ…」
 必死にかぶりを振る私。
 左が前の、慣れているはずの開脚でも、もがけば股関節がきしむ。
「…ひっ…いいっ!…」
 一瞬、そこに息づかいを感じて、太腿の間を見た。
 黒田の顔があった。
「それじゃ、淳子…いくよ、クンニの初体験…」
 黒田の顔がそこへ沈むのを、私は−−
 不安と、そして期待の眼差しで見つめる−−
 ほどなく、苦痛にも近い性感が貫いてきた。
「…ひいいッ!…」
 ぺちゃぺちゃ…ぺちゃぺちゃ…ぺちゃぺちゃ…
 黒田の唇がヴァギナに吸い付き、じくじくと染みだしていた愛液を啜る。
 アヌスから会陰、ヴァギナ、そしてクリトリスまで、黒田の舌が往復する。肉の襞を丹念になぞりながら−−
「…だ、だめっ!…うッっ!…」
 びゅっ!…びゅうっ!…びゅうっ!…
 堪えきれるはずもなく、私はあっけなく昇り詰めた。黒田の顔面に、盛大に液体を浴びせて−−
 ほどなく、黒田の動きが再開する−−
 私が絶頂し潮を吹く瞬間だけは、両脚の20人も手を休めて見物を決め込む。だが、それが済めば責めを再開するのは同じだ。
「…あうう…い、いやあっ…今…」
「一度いったからって、休ませるわけがないだろう」
「身動きできなくされた上で、たくさんいかされてみたいって、メールにあったぜ」
 私の左右の乳房から腋の下を貪っている男たちが言う。
 黒田の唇と舌の動きがまた激しくなって−−
「…あっ!…だめっ!…」
 びゅっ!…
 私の両脚ががくがくと痙攣する。股関節がきしむ。
 苦しい−−
「少しずつハードにしていこうな…」
 黒田が言う。と−−
 ずぶり。  アヌスに指が侵入してきた。
 いましがた、執拗に舌で責められていた私のそこに、2本の指。
「…ああっ!…」
「こっちは処女なんだろう…」
 もちろんだ。舐められるのも初めてなら、指で犯されたこともない。
 黒田の指が、私のアヌスの中で蠢く−−
「…いっ…いやっ…そこ、はっ…ひっ!…」
「色気づいた声を出しやがって…淳子はアナルも感じるとね」
「…あぐううっ!…」
 再びクンニが始まった。アヌスの中の指の動きと相俟って、私は再び追い詰められていく−−
「…あっ、うっ…いくっ!…」
 びゅうっ!…
「淳子は大した潮吹き娘だな…初めてなんだろう、潮吹かされるの」
「…うっ、うっ…も、もう…許して…」
「ふふふ…そうやって許しを請いながら、無理矢理いかされまくりたいんだろ」
「よかったなあ、淳子。こんな経験、そうはできないぞ」
「床が洪水だぜ…」
「…あう!…」
 両脚を貪られる辛い感覚は、絶頂の瞬間だけ遠のくが、すぐにまた蘇ってくる。
「…お願いっ…もう、もうやめて…もう、いけない…」
「わかってるわかってる。そう言いながら、もっとしてほしいんだな。くくく…」
「約束どおり、最後の一滴まで絞り取ってやろうな」
 黒田の顔がまた沈み−−クリトリスに、歯が来た。
「…ひいいっ!…」
 そして−−黒田の歯は、恐ろしい動きを始めた。
 シャクッ…
 クリトリスの包皮を歯で器用に剥くと、軸方向に、まるでフェラチオをするような−−
 シャクッ…シャクッ…シャクッ…
「…いっ…いた…いッ!…」
 あまりの感覚に、私はかっと目を開く。涙が散る。
「…いッ!…いく、うっ!…」
 びゅうううっ!…びゅうっ!…
 それまで以上に盛大に愛液をほとびらせて、私は昇り詰めた。快楽はなかった−−

5 嬲り人形

 それから−−いったい何度、いかされたのだろう。
 5回目あたりまでは数えていた。だが、黒田にクリトリスを噛まれるようになってからは、意識が完全に飛んでしまっていた。両脚を襲う凶暴な性感にもがき、クンニで秘部をいいようにねぶられて、何度も失神させられた。
 ぐったりと力を失っている私−−だが、縄は解かれない。
「淳子…どうした、もうダウンか」
「めちゃめちゃにされてみたかったんだろ。まだまだ、こんなものじゃないぞ」
「…も、もう、やめて…」
「20回いかされたくらいで何を言ってる」
「淳子は満足したかも知れないが、こっちはまだ一度もいってないんでね」
「普通のエッチの要望にも応えるんだろ…くくく」
 私を取り囲む男たちの目の色が変わっている。私を絶頂させるために全身を貪っていたときとは違う。自らの欲望を果たそうと躍起になっているのだ。
(…輪姦される…こ、この人数に?…この姿勢で?…)
「淳子のメールをご覧いただきましょう」

私の願望はいろいろありますけど、私の中でいちばん大きなスペースを占めているのは…おじさまに引かれたらまずいんですけど…正直に書いちゃいますと、集団に襲われることです。
中学生のころに、従兄のところでたまたまそんな漫画を見てしまって以来、ずっと想像しています。大勢の男の人たちに囲まれて、拷問されたり、レイプされたりするのです。
呆れないでくださいね…。


「…淳子の最大の願望は、SMというよりは輪姦です。拷問というのは、先ほどまでの快楽拷問でいちおう果たせたでしょうか」
 ほう、とどよめきが起きた。
(…や、やめて…)
「メールでは、その数は10人くらいとのことですが」
「そんなんじゃ物足りないぞ」
「俺たちがじゃないぞ。淳子ちゃんが、だ」
 ぎゃはははは…と、また嘲笑が起きる。
「はじめてのクンニでびゅうびゅう潮を吹く子だからなあ」
(それは…薬を使われてっ…25人がかりで責められたら…)
 そんなことは重々承知なのだろう。私を辱めるために言っているのだ。
「もちろん、10人で淳子が満足するとも思えませんので…」
 25人−−いったい、何回犯されるのだろう。
「オーナー、ちょっと提案なんだが」
「はい」
 オーナーと呼ばれたのは、司会役をしている男だった。
「淳子ちゃん、少々疲れて、元気を失ってるだろう」
(…休ませてから、というの?…)
 それならばありがたい提案だったが−−
「気付けが必要なんじゃないかね」
「気付けですか…と仰るのはアレですよね」
「うんうん」
「賛成」
 周囲の観衆も同調する。私を犯そうとしていた男たちも、にやにやしながら小声で話している。
(…なっ…何?…)
 どうやら、私を休ませてくれるのではなさそうだ。
 「気付け」というからには−−何か、強烈な刺激を与えようとしている。
 悪い予感がした。
「淳子は…SMプレイをひととおり経験したいんだったな」
 オーナーが私の目を見て言う。返答できずにいると、
「鞭で打ったほかは快楽責めしかしてないか…」
「うちではあまりやらないせいもありますけど、確かにオーソドックスなSMはしてませんね」
「それじゃ、帳尻合わせにやるか。あんまりオーソドックスじゃないけどな」
(…何を始めようというの?…)
 ただごとではない雰囲気が男たちから発し、私を包んでいる。
「淳子の元気な悲鳴を聞かせてもらうとするか…」
 周囲から、くくく…という声を殺した笑い声。
「…なに?…何をしはるんですっ?…」
「怯えるとつい関西弁になるんだな…可愛いやつ」
 不意に、カチャカチャという音。ガラス器具や金属の立てる音。医療系の音といってもいい。
「SMとしちゃあ、上級者向けなんだが…」
「淳子は素質があるから平気だろう」
 アルコールの匂い。
 ひとりが脱脂綿にアルコールを取り、私の乳房を、そして乳首を、消毒し始めた。
 悪い予感が的中したようだった。
「…い、いやっ…それはいやっ!…」
「何をされるのかわかるのか?」
「さすが好奇心だけは旺盛なお嬢ちゃんだな。感心感心」
 乳首に針を刺されるのだ。
 強烈な刺激には違いない。しかし−−強烈すぎて、私には堪えられそうにない。
「…おっ、お願い…それだけは堪忍して…」
「ふふふ…何をされるのか、正解したら考えてやってもいいぞ」
「…ほ、ほんまに?…」
「ああ」
 なぜだろう。男たちには余裕がある。
(…違うの?…)
「言わないなら、このままやるぞ」
「…いっ…言いますから…」
「いいぞ」
「…ちっ…乳首に…針を…刺しはるんでしょ?…」
「…それで終わりか?…」
(…えっ…)
「…だっ…だって…」
 私が知っているのはそこまでだ。
「残念だったな…半分正しいが、それだけじゃないのさ…くくく」
「どうだ、こんなところで…」
 絶望しかけている私に、黒田が見せつけたのは−−縫い針。
 そして−−白い縫い糸。
「今日は初体験だから、いちばん細いのにしてやるよ」
「…いっ…いやあっ!…いやっ!…」
「元気が出てきたぜ」
 縫い針に糸が通る。それもまたアルコールで消毒されている。
 そこを痛めつけられるとわかった時から、私の乳首は充血して固くなっていた。じんじんと痛いほど−−
 スクリーンには、私の泣き顔と、乳房のアップ。
「小振りだが、形のいいオッパイだぜ…」
「婦人科の医者がやるから、心配するな」
 そんなこと、気休めにもならない−−
 ひとしりき乳房を揉まれ、次いでギュウと乳首を摘まれた。
「…いっ…痛いッ!…」 
「痛いのはこれからだ…淳子ちゃん、そんなに焦らないで」
 もう逃げられない−−
 全員がごくりを唾を飲む気配。
「押さえててくれ」
 私の全身が20人がかりで押さえつけられると−−
 左の乳首にチクリ、と冷たい感触が来た。
「…いやあ…」
 泣きながら顔を背ける。
 プスリ…
 一気に貫かれた。
「…ああああーッ!…」
「ふふふ…うまくいったぜ」
 じんじんと脳天に響く激痛。おそるおそるそこを見ると−−
 縫い針が私の乳首を貫いていた。
 わずかにだが、血も滲んでいる。
「…く…」
「これで終わりじゃないぞ」
 次いで−−もっと絶望的な痛みが来た。
 縫い針が貫通すると、次は糸だった。
 つつつー…と、30 cm ほどの糸が左の乳首を貫いていく。
「…あああっ!…痛いッ!…いたっ!…」
 糸は血で赤く染まっている−−
「ひとまず半分だ。このあと、淳子がまたぐったり伸びたら、右もな」
 私がどうであれ、右の乳首も無事では済まないのだろう−−

 私の姿勢は先ほどまでと同じだった。腋を晒すように両腕を縛られ、両脚は180度に開かされて−−
「全員、ちゃんとコンドームをつけてやるからな…」
 最初は黒田ではなかった。
(…大きい!…)
 190 cm 近いと思われる身長。しかもがっしりとした、岩のような体躯。身長 156 cm の私とでは、大人と子供ほども違う−−
「デカイのは身長だけじゃないぜ。ひひひ…」
 その男が私に見せつけたものは−−
 信じられないほどのサイズだった。赤黒く、血管は凶暴に脈打ち、亀頭部はくっきりとエラが張っている。
「 19 cm のデカマラっていうメールが届いてただろう。どうして返事を寄こさなかったんだ?」
「…い、いや…無理っ…」
「こういう風に、マワしにかけられるのがお望みだったんだろ」
 無残にも割り裂かれた私の両脚の間に、男が近づいてくる。右手で自分のものを握り、私のそこへ宛がう。
「…だめっ!…そんな…入らないっ…」
「大丈夫だって…入れてやるよ」
 巨大な肉の塊を感じて仰け反る私の頭を、男の大きな左手が押さえる。
「楽しませてやるぜ」
 ずいっ…と、異物が侵入してくる感覚。
「…あっ!…」
 顔を背け、歯を食いしばる。やがて−−
 ずうううっ!…
 “馬の首”が、私を貫いてきた−−
「…っ!…ああああーっ!…」
 両脚がぴくぴくと痙攣する。
「くくく…なっ…ちゃんと入っただろ…子宮まで届いただろう」
(…う、動かないで…)
 動かれたら、壊れる。だが−−
「どうだ、19 cm のデカマラに犯されてる気分はよ」
 動き始めた。ゆっくりと−−
「…あっ!…だ、だめ…」
「へへへ…いい格好だな、淳子…」
 男の両手が私の腰にかかり、がっしりと押さえつける。
 そして−−
 私の股間に向かって、ピストンを浴びせ始めた。それは次第に激しくなっていく。
「…きゃあああッ!…やっ…やめてえっ!…」
 男の凶暴なペニスに抉られ、泣き叫ぶ私。
「いきたくなったら、いっていいんだぜ…おうら」
 苦痛だけがある。官能とは無縁の陵辱。そう思われた。だが−−
「…あっ!…う…ぐっ…い、いや…」
 男のピストンに合わせ、腰が動く。
「なんだ…淳子はデカマラに犯されて感じてるのか?…おらおら」
 媚薬が効いているのだろう。感覚増幅剤のせいもあるだろう。
 だが−−無残な姿勢で縛られ、小柄な身体には酷いほどの巨根に犯されている自分を愛しく思ったそのとき、私の官能は一段高まるのだった。
「…だっ…だめ…あっ!…いく、うっ!…」
 びゅうっ!…
 不意に昇り詰めた。
「ほうら、な…淳子はデカイのが好きなんだろ。またまた潮まで吹いちゃって」
 私がいっても、男はまだ余裕がある。
「俺がいく前に、何回かいかせてやろうな」
(…う、うそ…)
 これから−−まだ24人いるのだ。しかも、ひとり1回では済まないに違いない。それなのに、ひとりに犯されるたびに何度もいっていては−−死んでしまう。
「…や、やめて…いかせないで…」
「そう言いながら、また高まってきてんだろ」

 結局、最初のその男が射精する前に、私は合わせて3回もいかされてしまった。
 男が交替するたびに、私の官能のスイッチが改めてオンになり−−以後、男の射精に合わせて私は絶頂し、着実に消耗していった。何人目かが終わって、私が気を失うと−−
「…ひいいっ!…」
 右の乳首だった。左と同じように、針に貫かれた。そして、糸も−−
 痛みで、また気を失いそうだった。
 犯されては昇り詰めて気を失い、気を失っては針を刺される。
 一瞬も休ませてもらえない−−
 いま私を犯しているのがもう何人目になるのか、数えていられなくなっていた。
「これから時々、このショーの生贄になるんだぜ」
「淳子はここの看板娘になるぞ。若くて可愛い上に、こんな開脚もできる。おまけに潮吹き娘だ」
「手当もドンと出るからな…期待してていいぞ」
「わかったのか?」
「…きゃあっ!…」
 左右の乳首の糸をぐいと引かれて、私は悲鳴を上げる。
「…わ、わかりました…」
 また気を失ったら、針はどこに来るのだろう−−
 そんなことを思いながら、男が腰を動かすと、次の絶頂を貪欲に求め、一緒に腰を動かさずにはいられない私だった−−

(C) 2008 針生ひかる@昇華堂

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